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劇場版 鋼の錬金術師 ネタバレ感想5

ウィンリィとエド

彼女は本当に不幸だったのか。
あるインタビュー記事で釘宮さんが、共演した女性声優さんが「わたしめっちゃ不幸だよ」と言っていた。と語っていた。
それが誰なのかは特に書かれていなかったのだけど。
多分豊川さんだろうな、というのはその口調で検討がついた。
役者さん本人は不幸だと思っているらしいです。

あまり腐女子的な意味に取られ過ぎても困るのだけれど
「もしかしたらエドはもう死んでしまったのかもしれない」
そう思ってしまった時点で、ウィンリィはアルに負けたのだろうな、と思った。

アルは信じていると、シグさんに言われた時、彼女は微笑ましく受け止めるでもなく、
アルの意見に同意するでもなく、ただ悲しそうに目を伏せた。
アルに哀れを感じたのか、信じられる強さが羨ましく思ったのか。
そのどちらともとれるものだったけれど、ウィンリィがアルと同じ気持ちではなかった事だけは
確かだと思う。

アルは、夢を見ることでエドが生きている事を確信していた、という強みはあったかもしれない。
けれど、例えそうであったとしても。

ウィンリィはもうアルのように
ただただ、まっすぐにエドを信じ待ち続けられない程度に、ウィンリィは大人になっていたし、
努力は全て報われる。信じてさえいれば望みは叶うと、信じられような年ではもうなくなっていた。
もう、アルのように、あんなに幸せそうにエドの名を寝言でも言えないだろう。

期待が報われなかった時、絶望し悲嘆にくれ立ち上がれなくなったりしないように、
自分に対して嘘をついたかもしれない。
もう、エドは生きていないのかもしれない。自分はそう思っていると。
そう思っていれば必要以上に傷つかなくてすむから。

テレビの最終話でエドの為に機械鎧をラースにあげてしまった事も、
エドが帰って来ると信じきれていなかったからともとれる。
自分は本当にただただエドの為だけに作っているという状態を
作るのが怖かったから。
修行を積んでエドの為に最高級の機械鎧を作る。
その気持ちは変わらない。けれどそれはきかっけであって、
そう思う事で、多くの人に最高の機械鎧を作ってあげられるから。
そう置き換えていたのではないか。
修行の最中とはいえ、機械鎧1つに2年もかかったというのは、
そういうことではないのだろうか?

たとえもし、エドの切り離した翼にウィンリィがいたとしても、
彼女は、アルのようにそこを飛び越えることなど出来なかっただろう。
ウィンリィはきっと現実世界が捨てられない。
危ない旅などやめてこのまま機械鎧のままでもいいじゃないと
全て自分が背負うと、言ったウィンリィは、きっともういない。

エドのいなかった3年間。
それの不在の寂しさを紛らわせるためのものなのか、
エドがいつ戻ってきてもいいようにだったのかは分からないが、
彼女はあまりにも世界にかかわりまっとうに生き過ぎたのだろう。
修行をすることで、いろんな人と関わった事で、多分この世界に大切なものを作り過ぎた。
エドに「待っていてくれ」と言われれば、どんなに待つことだって出来たかもしれない。
けれど「一緒に来てくれ」と言われたならきっとウィンリィは動けない。

エドの今の身長にぴたりとあった機械鎧を作成し、
墜落したロケットに乗っていたのがエドだと誰より先に気づいた。
門へ向かう機体を見てあれはエドだと分かってしまった。
それはまるで、どんな格好をしていても我が子の事なら分かる母親のように思えた。
彼女は抱きついても照れさえ見せなかった。

エドの生存を闇雲に信じてエドを追い求める事も出来ず、
代わりに、エドのいなかった時間をしっかり人と向き合い
生きてきた彼女の恋は、もうその時点で昇華されてしまったのだと思った。

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