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劇場版 鋼の錬金術師 ネタバレ感想10

途中まで打ち出ししてたやつを再度打ち直し~。
くそっ。

さすがにこの辺りにくると萌えが減ってきますね。

萌え抜き
●「アルに会ったんだ。弟のアルに。もしかしたら、オレ、帰れるかもしれない」
この時の嬉しそうな顔ったら!!
思い出し笑い? 含み笑い?
一生懸命平静を装うとしているんだけど、
隠し切れなくて笑みがこぼれてるんだものっ。
今までがどれだけ絶望していたのか想像してしまう。
対して、ハイデリヒは歪めた顔を隠そうともしない。
どうなんだろ?
ハイデリヒがエドの話を信じていないのなら、
「また夢みたいな話をしてどうして現実を見ようとしないんだ」とも取れるけれど。
信じているのなら、
ロケットでエドを帰してあげようと思っていたアルフォンスの思惑を、横からアルがかっさらったように思ったかもしれない。
私は後者だと思っているんだけど。

●「アルフォンス。ウーファって知ってるか?」「ああ」
ごめん。ここのハイデくんの顔、変じゃないですか? なんか眼の書き方が変なのかな?
顔の作りがエッカルトに見えるんですけど。

●「もしかして、それってエドと関係があることですか?」「今は何も言えない」
この時の眉間に眉を寄せるウィンリィの背後に、「この無能がっ」の文字が見えるのは私だけでしょうか(笑)。

●「どうしても行きたいの。アルにだけエドを探させたくない」
アルだけに負担をかけさせたくない、って意味だってことは分かってるんだけど。
こう、つい、アルにだけいい思いをさせてたまるもんですかと言っているように聞こえてしまうのは。単なる幻聴でしょう(笑)。
ところで。このシーンはお昼、上のシーンは朝です。
ちゃんと時間経過が分かるように窓からの光が違ったり、テーブルの上が違ったりと、ちょっとした気遣いが嬉しかったりします。

●「あんたには分からんさ。一生を夢の中で暮らす人間のことなど」
帰れるかもと二人に言っていたのに、そういうんだ、エド。
そのあたりの心理が微妙。
帰れるかもしれないと思っては裏切られ続けてきた2年間がそれだけ重いってことか。

●「ふん」(ライラ似の女優)
ちょっと監督に可愛がられているからっていい気になってんじゃないわよ。
とでも内心思っていそうなライラ似の女優さん。いい味だしてます。
OPにはなかったDVD13巻のジャケット絵。ここでフォローされてますね。

●「これがなにか分かるかね?」
なぜウラニウム爆弾を科学者たちが爆弾だと認識出来たのか、謎だったりしますが。
フリッツ・ラングの情報網って相当なものだと思う。
ベルリンにいながらにしてエドの動向を抑えていたことも凄いけど、エドがシャンバラから来た(とハウスホーファー達が思っている)ところまでこんな数日で辿り着いているんだから。
そこまでエドの事を知った上でフリッツ・ラングはエドにどん仕事の協力を求めようとしたのか?
顔綺麗だから役者に、なんてのもありかもしれないけれど(笑)。
「ニーベルンゲン」を撮っている最中のようだから、ドラゴンのいる世界にいたエドから、シャンバラがどんな世界なのか聞いて、それを映画に反映させたかったのかな。
ちなみに、アメリカに渡った後のフリッツ・ラングの映画に「エディ」という名前の主人公が出てくる作品があるようです。
「暗黒街の弾痕」
http://www.fantasy.fromc.com/movie/lang.shtml

●角砂糖を紅茶に落とすラング
勿論これはウラニウム爆弾を使えばどうなるかという事への暗喩なんですよね。ベタだけど説明的にならず分かりやすい。
ハガレンのこういうとこが好きっ。

●鎧アルの兜
あれは、アルに会った日に持ち帰ったものじゃないですよね。
ベルリンからの帰りに、あの川原に寄って拾ってきたのでしょう。
フリッツ・ラングにエドは言い切ってしまったもの。
自分の世界を武装蜂起に使わせない。
ほんの数日前に持っていた帰れるかもしれないという希望を、自ら断ち切ってしまうしかなくて。
多分エド、川原で泣いてたんだろうなと思っています。
下宿先に戻ったエドの声はどこか擦れてたし、まぶたもはれぼったく見えます。
泣いて泣いて、せめてアルに本当に会えた事だけを思い出に、こちらの世界で生きようと思って持ち帰ったんだろうな。
お酒を持ってきたのはノーアだけど、飲みたいと言ったのはエドなんだろうね。

●吐血の後ノーアを見上げるハイデリヒ顔をそらすノーア
そこまで悪かったのかと驚いているエドに比べ、ノーアの反応は鈍い。
ノーアのことだから、なにかの拍子に触れて彼の病状を知ったのかな?
それを隠そうとハイデリヒから目をそらせたように見える。そんなショット。
ここで、ノーアとの邂逅シーンを思い出すの。
ハイデくんはあの時、何をノーアに見て貰いたかったのか。
知りたくないことまで当ててしまうノーアに。
自分がもう死んでしまうということ。そんな事を精神的に不安定なエドには言えないでいること。このままでは何も残せず死んでしまうかもしれない寂しさとか怖さとかいらだちとか。エドを一人にしてしまう不安とか、本当は怖くて叫びたかったい気持ちとか、そんな気持ちを誰かと共有したかったのかもしれない。

●「あなたには何も言う資格がない」
果たしてハイデくんは、この時のエドとノーアの会話を聞いていたのでしょうか?
階段を登る音もドアを開ける事も聞こえなく、いきなり咳と歩く音がドアの向こうから聞こえてくるのよ、ここ。
聞いているうちに咳が出てしまって、仕方なく今帰った振りをしたとか……考えすぎ?
でも、ハイデくん帰る早々、エドに対してつっけんどんなんだもん。
何でそんなにエドに対して怒ってるの? エドが仕事をやめろと言う前から君怒ってたよね?
いや、確かにエドの台詞でさらにふつふつと怒りを高めていたけどさ。
何故、エドが帰る事をやめたのか理由までは分からなくても、本当は帰りたいのにその希望を自ら捨てた事だけは聞き取れて、だから怒っていたと取ると辻褄が合うと思わない?
アルに会えた、帰れるかもしれない。そう言われて自分は悔しい思いをして。
それでも、自分はロケットでエドを元の世界に戻す夢を捨てたくなくてもがいてるのに。
今度は、もう元の世界に帰らないなんて言葉を聞いた日には……そりゃ怒るよね。
しかも、帰らないと言いながら、あちらの世界が戦争に巻き込まれるのを心配してるし。
「(この世界を拒絶する)あなたには何も言う資格がない」以外にも、
「(そんなにも大切な世界へ帰ることを望んでいながら簡単に夢を諦めた)あなたには何も言う資格がない」
こんな風にもとれるよね。

●「どうせ門は開かないんでしょ?」
もう命が短いのは分かってるんだから、ハイデリヒには好きなことをやらせてあげましょうよ。
そう取れる。でも。ノーアはこの時すでに門を開けるつもりでいるんだよ?
自分が門を開けてシャンバラに行く為には、ハイデリヒには是が非でもロケットを作って貰わなければいけない。
そのためにエドを止めて、ハイデくんを行かせた。あんなボロボロになってるのに。
このあたりにノーアの強かさが出てると思う。自分が生きていくためならなんでも出来る。
そうしなければ生きていけないジプシーの強さがある。
エドはアルのいる世界の為に夢を諦め、ハイデリヒはエドの夢を叶えるという自分の夢の為に動き、ノーアはそのハイデリヒの夢を利用して自分の夢を叶える為に動き出す。
三人の思惑が実は一番濃厚に出ているのって、一見なんともないこのシーンなんじゃないかと思う。

●ビアホール
なんでノーアはわざわざエドの前でヘスの元に行かなければ行けなかったんだ?
エドから錬金術の情報を盗んだのならそのまま夜のうちにヘスの下へ行けば良かったのに。
もし、エドが今日は別の店で食べようとか行ったらそれでこの計画はおじゃんになるのに。
とりあえずお店に関しては、夜食べれるお店はあそこしかない、もしくはエドは必ずあそこで食べている。
くらいで説明はつくけれど。
ノーアの行動はどうだろ。ノーアはエドに止めて欲しかったのかな。
こっそりいなくなれば、「やっぱりジプシーなんて信用ならん」で終わりだっただろうし。
ヘスに無理強いされて門を開くわけじゃない。自分が門の向こうへ行きたいと思っているのは確か。
けれど門を開けば事が大きくなる事は分かっていたし、エドはその為にむこうの世界へ行く夢を断った事を知っているから。
エドに告げるべきか1日かけて悩んで、結局自分の意志を優先したってことかな。

●「なぜだ…何が足りない」
素朴な疑問。代価が足りない場合ってリバウンドが起きるものじゃないんですか? 母親を錬成した時は問答無用で持っていかれたのに。
はっ、いかん、そんなツッコミをしたらいかんのだよ。
えーと、多分、アルはエドより錬金術の力が上になっているという設定ですから、きっと足りなかった場合もリバウンドは起こらずその手前でエラーダイアログが表示されるようシステムが組んであって……って錬金術はソフトウェアかなんかかよ、とひとり突っ込みひとりボケしたくなります(笑)。
つうか、賢者の石があっても代価が足りない(誤反応する)錬成って……。
ごめん。これ、誰か解釈出来ます?

●「し、しかし、まだ調査が足りない」
ハウスホーファーの良心的な態度が泣けます。某「○国○衛○1549」は調査もせず本当に行けるかどうかも妖しい状態で優秀な人材をいきなり過去の世界に放り込んだもんなぁ。

●「この先は……夢じゃない」
言葉の響きとしてのカッコよさはこっちの方が上だけど、ベタでもプロトタイプの「オレの世界は夢じゃない」の方が分かりやすかったんじゃないかなぁ。「この先」って「ここから先に起きる出来事全て」のように取れるので。

(以下まだまだ続ける予定)

萌え
●魂の一部が門の向こう側から戻ってきた時のアル
ぱっと目が覚めてすっごく嬉しそうに微笑んでぶわっと涙がこみ上げて……。
もうもう大好きなのっ。つい見てるこっちまで一緒に笑顔になっちゃう。

●電話を取るエド
右手をポケットに突っ込んだまま左手でハイデリヒを止めて、電話を取るエドのこの仕草っ。
このカッコ良さは何事?
指が2本無い状態だから、ハイデリヒに心配をかけたり、ノーアを怖がらせたりしないようにと右手を隠しているのだと思うのだけど。
めちゃカッコいいんですがっ。

(以下まだまだ続ける予定)

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コメント

こんにちは!東方司令部から飛んできました、LOSAと申します。

全てのコラムを読んだんですが、今まで自分がどうしても納得いかない部分や、理解できない部分など、どこのサイトさんにもない事柄が、全て、入ってて、びっくりしました。

下手にそういうところ(納得いかないとか疑問点)を言うと、単に「映画批判派」とか「あれはあれでいいじゃないか。短期間であれだけ作ったんだしスタッフに敬意を。優等生的意見でごめんなさい」とか、そういう類のレスが多々見受けられて、自分はまだ何もコメントしたことないんですが。

こういう考察ができる場所ってそうそうないのでいいですね!

因みに読んでて自分が一番「うんうん」とうなった部分が、この●「どうせ門は開かないんでしょ?」の考察です。

これ、映画を見れば見るほど自分も「ちょっとちょっと・・こりゃすごい思惑の相関図なんじゃないか・・」って思いながら、エドがかわいそうになってきて凄い落ち込んだシーンでした。

エドの「いつだってあるさ。自分よりも、夢よりも、大切なこと」という思いを思い出しつつ、あの、元の世界へもどることへの断念。

その断念を聞いたうえで(知った上での)ノーアのあの行動。

ハイデリヒの無我夢中の中のあせりと夢との時間的戦い。

そして、そのノーアの行動の事実を知った上でのエドのあの受け止め方・・

(私なら「ちょっとちょっと!ひどいじゃないですかあ、ノーア先生!」位の勢いで、責めちゃうなあ。。あれが今まで経験したことで得たエドの人間的器なのか・・?)

私は9回見たんですが、何かもう、感情的におなかいっぱい。視聴的にまだまだイケル。そんな状況ですが、映画館状況も考え、時間の許す限り、行くつもりです。

やっぱ丸の内ピカデリー位の大画面・高質大音響設備の環境でまたみたいなあ・・
どっかにないかしら・・なんてもう、贅沢はいえないですよね^^;

まだまだ自分もコラムを見続けますよ!!
頑張ってください☆

全部読まれたんですか? ありがとうございます。
考察はあくまでも、私の考えなので、監督や會川さんが本当にそういった意図を持って描いたかどうかはあやしいんですけどね(笑)。

気に入っていただけて嬉しいです。

ノーアにしてみれば、エドがチャンスを放り出したから、自分はそれを拾ったまでのこと。なんでしょうね。
そんなノーアの強かさも嫌いではないのですが。
やっぱり、そのせいでいいように躍らされたハイデリヒが一番不幸かも。

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