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鋼の錬金術師 第15巻 感想(ネタバレあり)

遅まきながらやっと15巻の感想と考察です~。まだガンガン12月号の感想も途中だってのに。
仕事が忙しいとどうしても滞りますね。ってつまりそれは仕事中にブログの更新をもにょもにょ…。ごほん、げほん。
えー、とりあえず本編についてはすでに雑誌掲載時に語ってたり語ってなかったり(どっちだよ)しているのでおいといて。

 

まずはやっぱり、アレって牛様のミスだったんだ……。
ということで、第59話の冒頭2ページが雑誌掲載時とは差し替わっていますね。ほぼ全コマ。
変わってないのはp42の5コマ目と、p43の1コマ目と5コマ目くらいかな。
p42の1コマ目だけは単純にパースが気に入らなかっただけかもしれないけど、それ以外は雑誌掲載時には出ていた、スライサーとバリーを登場させない為の修正が行われています。
理由は2006/09/25の日記にも書きましたが、この時点でスライサーもバリーもまだ捕まっていないから、です。だから、スライサーとバリーも魂を鎧に定着させているはずが、ない。

 

でも。実はこれ、一応クリアさせる方法というのも考える事は可能だったりします。
・死刑囚番号48と66が最初の第五研究所の番人だった。
・新たに腕の立つ死刑囚が見つかると、前の番人に鎧への拒否反応が出る前に死刑囚の魂を入れ替えていた。
・つまり、あそこに登場しているのは、スライサーでもバリーでもない死刑囚48と66である。
こんな感じです。
まあ死刑囚番号が同じというのがあざといなら、ただ単にバリーのあの「66」の数字を変える事で、あれはスライサーでもバリーでもない前任の番人だ、と思わせることも可能だったわけで。
なのにそういう手すら使わず真っ向から否定して書き換えた事で、逆に見えてきたものがありました。

 

・第5研究所で賢者の石が作られたのは1909年
・その時点ではスライサーとバリー以前に第5研究所に番人は必要なかった
・番人を立てる必要が出来たのは1912年
・タッカーの妻と動物との合成獣も1912年
・ラストたちがリオールのコーネロに肩入れしたのも1914年から見て数年前
・ならば、お父様の計画が最終段階に入ったのは1912年という可能性が出てくる
・(こうなると、デビルズネストの連中も1912年の可能性はないか?)
・そして、エドが国家錬金術師になったのは1911年、扉を開けたのは1910年(多分)

 

果たしてこれらは全て偶然なのか。
エドが扉を開けた事でお父様の計画は回り始めたのではないか?
エドは「嫌になるね。オレ以外に魂を鎧に定着させるなんて考える馬鹿がいるなんてよ」と言ったけれど、あれも偶然ではなく、お父様がエドの方法を真似たのではないか?
ロイがエルリック家をあのタイミングで訪ねたのも、書類不備すら全て作られたものではなかったのか?
偶然も3度続けば必然だ。なんて言葉どこかの小説にありませんでしたっけ?
ちょっとそんな気がしてきました。

 

考察はこのあたりとして。

この牛様の修正を見て、すんごいプロの技だなぁと思ったのが、ラストのコマ位置。
p44、コミックスでは、ラスト、マルコー、研究者となっているところは、
実は雑誌では、スライサー、ラスト、研究者の順になっていた。
わざわざ、3コマ目から4コマ目に移動している。

 

スライサーのコマは、どこかラストより高い処から錬成陣を見下ろしている絵を煽りで描かれていた。
これにより、カメラワークは「上→中→下」と綺麗に移動していた。
もしスライサーのコマをマルコーと差し替えただけだとカメラは「下→中→下」となる。
何より、2コマ目はスライサーから見た視点で描かれているので、2コマ目にいるマルコーが3コマ目で自分を見下ろしてしまうのでは違和感が出る。
その為ラストのコマをマルコーより先に出す必要があったのだろう。
自分がマンガ描きじゃないのでこういうのが、当たり前に出来る事なのか、すごいのか判断基準がないのだけど。
ちょっと唸った。

 

もうひとつの大きな修正がp90~91のネガポジ反転
何故こんな形で修正が入ったのか?
ガンガン本誌でコレをやった日には手が真っ黒になるっていうのもありですけど。
他にもちょっと思ったのが。
このページがもともと特殊な効果を狙ったページだったということ。
初読の時、このページのセリフって誰のものだと思いました?
前頁で「なぜ?」の問いかけはリザからロイに向けられたもの。
ならば、必然的にこれはロイのセリフじゃないか? そう誤読しませんでした?
少なくとも私はそう思った。
この現在の状況を苦い思いで噛み締めながらもおためごかしな軍の建前を答えてしまうロイ。
丁寧語なのに多少違和感を感じても、当時リザは自分の部下だったわけじゃないしな、と納得しようと思えば出来てしまう。そんな誤読を意識して作り。
そして、ページをめくって初めてキンブリーのセリフだったと分かる。そんな効果を狙って描かれたものなのだと思う。
でもこの効果、ちょっと子供にはきつかったんじゃないかな?
小学生くらいだと、キンブリーが言ったとはっきり理解出来なかったんじゃないかな?
敢えてその辺りを強調した描き方はしてなかったし。
だから。
黒枠のページはマンガにおいて過去のシーンというのが一般的なルールである。
ならネガに反転された絵は過去のものと受け取れる。すでに痛みを伴わない過去。
思い出しても苦みすら感じず全てを過去のものとし、あんなセリフを吐ける人物。
一度目は誤読しても、読み返した時、よりキンブリーらしさが感じられる。
そんな効果を加えたのかな、と思いました。

 

そんでもって。おまけっ。
「J」つったら、普通ジュニアだろっ? って突っ込みいれた方いません?(笑)
いや、絶対そうだと思ってたんだけどなぁ。
あんなキャラでも、家族には「ジュニア」って呼ばれてるのかよ、って物笑いの種にしていたのに~(いや、してないって)
ちなみに、人名じゃないけれど「イシュヴァール」は「異種」と「シュヴルリ」あるいは「シュバリエ」(どちらも騎士の意)の造語かなと思っているんですが。この分じゃ外れっぽいかなぁ。

 

アルはCG……。ちょっとがっくし?
劇場版の鎧の動きって滑らか過ぎて気持ち悪かったじゃん。いやあれはわざとああいう動きだったのか? うーん、あんなんだったらやだなぁ。
エド……はおいといて(えーい、却下だ、却下)
ヨキが西村雅彦ってのは、大プッシュ。OK、OK。まさにそんな感じ。
グリードの布袋も分かるけど、出来れば若かりし頃のって事にしておいてください。
ラストとブラッドレイはさておき。
ロイ……ミッチーか……。いや、まあ、否定出来ない処がなんとも…。うぬー。

 

4コマ
アルの黒っぷりがキュートぉぉぉぉっ。
「やだ」って鼻ほじりながら言うし、1回くらい聞いてやれよ。
「ガデム コンビニ」だし。「ちっ!! ぺっ!!」だし。
何様だよ、アル様かよって感じで、いやもうすごいです(自分で何が言いたいんだか分かってません)。
「女性と猫以外入れない」って男前だし。それは何ですか? 入れられる側より入れる側がいいってことですか? っと素直に思ってしまうのは、ええやっぱり仕方のないことかと思いますが(ホントに?)。
ところで、ブラッドレイの台詞の元ネタって、鋼読者にどのくらい分かるのかな?
これ、ファーストガンダムのギレンの演説ですよね? 「宇宙要塞ア・バオア・クー」の(ってそこまで分かるなよ、自分)
元ネタは「あえて言おう、カスであると」。牛様もガンダム世代なんだなぁ。

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コメント

はじめまして!初めてコメントさせていただきます。
いつも鋭い考察、感嘆しながら読ませていただいております。

>お父様がエドの方法を真似たのではないか?
この考察、斬新で尚且つ可能性大で驚きました!
様々な角度から判断されていて、とても面白く思わず唸ってしまいました。
お父様とホーパパは何かしら繋がりがあるようですし、その子供に目を付けていてもおかしくない。
あ、お父様はホーパパに子供がいること知らなかったんでしたっけ…?でも中央に噂が広まりスカウトに来た位ですから、何らかの力が働いていたのかも!と触発されて色々と考えてしまいました。

これからも記事楽しみにしてます!
それでは。

はじめまして ぽめくさま

リオールの話の時点で、ラストたちはエドの手パン練成を不思議に思っていませんでしたし、アルの手パン錬成を見てアルも扉を開けたことに気が付いています。
ですから、エドの手パン錬成をお父様が察知(1910年?)した時点で、扉を開けた者としてマークしアルの事も調べあげていたんじゃないかな? と勝手に想像しているのですが。どうでしょうね。

鋼って、本当にあれやこれやと色々考えるのが楽しいですよね。外れても当たっても楽しんでいます。
コメントありがとうございました。

りほさま
すいません、記事がついていけなくて(汗)、最後の部分だけ頑張って(?)TBしてみました(笑)。
最新話の感想も、またちょっと触れたい気がするし、おっつきません、ホント…。
12月は急がしいので、、でも頑張ります(まあ、そんなに頑張ることでもないのですけど…)
それでは、また参上いたします。
のわこ

>のわこさま
最後の部分と言われるからどこのだろう……と思ったら、ギレンの演説でしたか(笑)
ギレンの演説って結構名調子で、要所要所を覚えていたりするんですよね(って同意を求められても?・笑)。
おかげで「あえて言おう、カスであると」も、しっかり胸に刻まれてしまった名セリフです(笑)。

12月はやっぱりみなさん、忙しいですよね。私も今月は感想をあげるタイミングがすっかり遅れてしまいました。
感想補足楽しみにお待ちしています。

りほさま
こんばんは!コメント有難うございます。
レス&コメント返しですが、記事は追いつかず。。恐縮至極です(汗)。
拙ブログの「今更」部分に結構興味を持ってくださる方がいらして、それを光栄に思いつつ、深みにはまって感想そのものを書き出すのに、よりパワーが必要になってきている気がします。
恐るべし、ハガネ!!
でも、前後左右うろうろしながらも、自分の思ったことを発表できる場があるのが嬉しいです。
ので、今後とも頑張りますです。
ではでは
のわこ

のわこさま こんばんは
あまり無理をされませんよう(笑)。
「今更」は私も読ませていただいています。
リアルタイムではない分、伏線の落穂拾いなども出来、リアルタイムのものとはまた違った感想になるのが面白いですね。
時々アニメと混同しますが(爆)
きっと完結後は、また更に感想が変わるかもしれませんね。
某「悪○シリーズ」のように、物語を通して何か大きな伏線が貼られているのではないかと、最近は冨にわくわくしています。
そのあたりは本格ミステリオタのサガなのですが(笑)。

ではでは お忙しいようですので、くれぐれもお身体を大切に。

りほさま
こんばんは!
やっとこさ、記事が書けましたので、TB送らせていただきました。
ぽめくさんに対するレスで、手パン錬成にお父様が気づいてうんぬんとありましたが、私の記事ではラースがまず気づいて、それからお父様に連絡が行ったのか、と書いています。それもありかな、という感じで…。ですが、そうなると、「書類の不備」にかかる部分に齟齬が…ああ。
すいません、やっぱりついて行ってないみたいです(苦笑)。まあ、それも拙いわがブログの持ち味として、笑って許してください。
コメントにもいただいてるように、物語全体にかかる伏線って、本当にわくわくですね!
ちなみに、アニメと混同するっていうのは、私の記事の書き方が悪いんですかね…(汗)
文章が長すぎて()書きも多いし、気をつけているつもりではあるんですけど、今後注意してみます。。
ではでは、長々と失礼いたしました。
のわこ

>のわこさま

こんばんは
>ですが、そうなると、「書類の不備」にかかる部分に齟齬が…ああ。
あはは、悩まれてる、悩まれてる。
答えが出るまでお互いいっぱい頭ひねって色々考えてみましょっ。
とりあえず軍内で書類不備なんて話題がない状況下から、かなりありえないもののように思えるんです。
戸籍なんて日本ぐらい整備されている国って他に例を見ないようですから、日本人の感覚で考えるとそれが落とし穴になる可能性もあるんですが。
それと「偶然」が重なりすぎると、そこに意図を感じてしまうのは単にミステリファンのサガです(爆)。

>ちなみに、アニメと混同するっていうのは、私の記事の書き方が悪いんですかね…(汗)
あわわ、違いますっ、違いますっ。私自身の頭の中で元々混同しているって意味です。
例えば「ラース」と書かれると未だに、……えーと、アニメはこっちだけどマンガはこっち。と頭の中で一度考えてしまう人間ってだけですっ。べつにのわこさんの書き方に問題はないですよー。

ところで。すごーく私信な内容ですが。
もしかして、のわこさんも…………ヒ●ポの方ですか????
前号の「民族という括りだとどうしても衝突しがちだけど 個人個人なら~」への感想記事が自分と同じような事を書かれているなぁとか、そういえばお姉さんのブログにバナーがあったなぁと思い出して、もしかして……と思ったのですが。

りほさま
ええ、いまだに頭の中はそのことでいっぱいです(苦笑)。
先日アメリカ人と結婚した妹が、「戸籍と住民票ってどう違うの?」とか聞いてきて、説明するのに一苦労でした。。国勢調査まで引っ張り出して説明したけど、学生時代から向こうに飛んでいる妹にはちんぷんかんぷんみたいで(単なるアホなのかもしれないけど)。
ところで超私信返しで申し訳ないのですが、姉はファミリーを新年から持つ予定みたいです。もう長いことやっています。私はたまに遊びに行ったりする程度(最近とんとご無沙汰)ですが、どちらにしても語学姉妹なもので(笑)、その辺の感想は実質的にそうならざるをえないんですよ。エドに大賛成。
「も」ということは、りほさまも?
姉が喜ぶと思いますw
ではでは。
のわこ

初めまして。こんにちわ。
いつもご高察を唸りながら拝読しております。
最近「鋼」のファンになったばかりですが、好きが講じてブログを書き出しました。
先輩ブロガー様には及ばないまでも、この先の展開について毎日あーでもないこーでもない、と考えております。
今回書かれた第59話のシーンで、私も不思議に思った事があります。
マルコーさんは錬成陣のそばに立っています。
普通、錬金術を発動する時は、錬成陣に手をつきますよね?錬成陣のそばに白衣を着た人は誰も屈んでいません。
術をどうやって発動させたんでしょうか?
一応コミックス全部読みましたが、納得できませんでした。注意力が無いだけでしょうか?
それでは、これからも記事を楽しみにしております。

>のわこさま
お返事が遅くなってすみません。
戸籍と住民票の違いを端的に……、人の身分関係を証明するものと、住んでいる事を証明するもの違い??? 
戸籍は本人の存在を証明するもので、住民票は選挙や国民年金の権利を証明するものとか。
説明しようとすると難しいですね(笑)
私信返し返し(笑)。一応まだ所属はしていますが、ここ1年くらいサボってる悪~い見本だったりします。それでもスペイン語が好きなもので「妖奇士」に出てきた「nuevo hispania」なんて台詞にはつい反応してしまいましたが。
お姉さん、フェローさんになるんですか? うわっ。すごいなぁ。「animo animo」とお伝えください(笑)。

>Gliderさま
はじめまして
コメントありがとうございます。
お返事が遅くなってすみません。
ブログ拝見致しました。
あーだ、こーだと推理するのって楽しいですよね。

さて。マルコーさんの件ですが。
実は同じようなこと、アルもやってますよ。
第1話のラジオの錬成。あの時アルは手を地面についていません。
ロイにしても発火布を擦る事で火種を作る以外、錬成陣に対して特に何もしていません。
パーフェクトガイド2によると。
錬金術を発動させる為に、術者は錬成陣に念を送る事で発動するのだそうです。逆に言えば錬成陣に念が送られれば触れずとも構わないわけですね。
人の念なんて、どこまで届くのか、直接見えないと届かないのか、何かあると遮断されるのか、目に見えないから分かりませんよね。
ですから、触れる事で確実に且つダイレクトに念が伝わるよう、普段は錬成陣に手を触れるのではないでしょうか?
1話のアルはあの距離なら大丈夫だと判断したのでしょうし、ロイは錬成陣に裏から手の甲が触れているから問題ないとし、マルコーは出来れば成功させたくないという気持ちから手を触れなかった…のかもしれません。

そんな風に思っているのですがいかがでしょうか?

りほさま。ご返信ありがとうございます。
遅くなりましたが、コミックス1巻とパーフェクトガイドブック2読み直してみました。確かに最初にアルが錬金術を使ったときは、錬成陣の上に手をかざしただけで、地面に触ってはいませんでしたね!離れた所から術を発動できたという事は、マルコーさんはやっぱり優れた術者ということなんでしょうね。
ではこれからの記事も楽しみにしています。それでは!

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