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ガンガン2007年05月号 鋼の錬金術師第70話「始まりの人造人間」 ネタバレ感想

ちゃんと早売りで買っておきながら何故その日のうちに感想を書けないんかなぁ。
昨日はつらつらネットを徘徊して気が付いたら2時半回ってましたから。
またしても出遅れ。しかもコレ書き上げるのに…8時間か??
  
 
■キンブリー
すでにバラしていたんかい。
しかも遺体を収容ね。ほおーーーーーーっ。
何を今更ウィンリィ相手に善人装ってるんだよ。
嫌味ったらしい。
ウィンリィもまんまと乗せられちゃって「紳士」とか言ってるし。
なんつうか、いけしゃあしゃあ? ホント腹芸に長けてるやっちゃなぁ。
と思ったのも事実だけど。
 
でもロックベル夫妻を殺したのはスカーであって、別にキンブリーは殺したわけじゃないんだよな。
上司から暗に殺せと命令されただけで、本当に目の前にいたら殺したのかも今となっては分からないのだし。
遺体を前にその死を悼んでいたのも間違いなくキンブリーだった。
逆にスカーは、家族を殺された事や、目が覚めたばかりの恐慌状態から2人を殺してしまった。
 
意思無く殺してしまったスカーと、意思を持って殺しに行ったキンブリーと。
どちらをより善意的に解釈出来るかと言えばスカーなのだけど。
それもやっぱり主観であり、ロックベル夫妻殺害という事だけを言えば、殺す意思があった事と殺してしまった事との間には、やはり大きな隔たりがあると思う。
ものは言いようという言葉もある。でも。
客観視すれば。
 
キンブリーはウィンリィに一切、嘘を言っていないのだよね。
例えキンブリーが上官殺しであり、味方を盾にして身を守るような人物であったとしても、ロックベル夫妻は殺していない。
それは認めなければいけない事実だ。
 
 
■ウィンリィ
惚れた相手と自覚しても尚、エドがパンツいっちょ(いや、ちっとは上にかけてるけど)でも今更「キャッ」(笑)とかならないのが、まあウィンリィのウィンリィらしいところなんですが。
何気~に可愛らしい服を着ているのがいじらしい。
まあ、道産子な牛様の体感温度で描かれているって可能性もあるけれど。
仮にも、ダブリスっていう比較的温暖な地方から吹雪いている寒冷地にやってきて、七分丈ってのはやっぱり気合い入ってると思うよ、うん。
しかも今月もまた、無駄に可愛いよ、この子。「うん、わかった」って頬染めてるし。
エドに心配して貰えたのがそんなに嬉しいですか。そうですか。あー、女の子してるなぁ。
エドは1人でジタバタしてるし。
兄弟スキーとしては複雑です。
 
 
■機械鎧
寒冷仕様の機械鎧は軽いらしい。
ってことはここにいる間にエドの背は伸びるのか? いや、そこ重要でしょ? と思ったら。
ちょっと、待て。
エドとウィンリィの身長差、ほとんど無くなってないか?
リンたちとセントラルに来た時は確かにまだウィンの方が高かったのに。
えっと………ウィンリィ? 屈んでないよね?
肩のラインがほぼ同じに見えるんですけどっ。
 
余談ですが。
実は昨日から自分、トレーニング用に足にウェイトを付け始めたんですが。
100均のしょぼい奴ですけど。
片足750g、両足で1.5kg。それだけでも相当重いです。
 
足を上げても、足の裏が地面に吸い寄せられます。まるで磁石みたいに。
だから歩くリズムも、普段が「あげ、さげ」だとしたら「あげさっ」みたいな感じ?
常に腹に力入れて足を引き上げないと、足の重さに振り回されます。
かといって外すと途端に足が軽くなるかっていうとそんなでもないんだなこれが。
 
そう考えるとエドが「軽っ!」って驚くくらいだから、相当軽いんだと思う。
ウィンリィが言った「靴も変えて」っていうのは、つまり靴の中に合板入れて機械鎧をガードするというような意味なんだろうけれど、それ以外にもそれを重しにして身体のバランスをとるって事なんじゃないかな。
 
 
■マッド・ベア
「しれっ」の第二段(笑)、
機械鎧を変えに来たのは、偵察に行く事が決まったからかな。
チェーンソーだといざって時に電池切れしていたら困るから。
使うのはエドが空けた通路を使うのだから、一応エドに断わりを入れるって意味合いもあって顔を出したのかな。
 
 
■アル
「あの~~~~~」な小首傾げたアルが可愛いっす。うぉぉぉぉっ。
p154の2コマ目が、新聞とベッドを強調的に描かれているのだけど。何か意味あるのかな?
とりあえず(先月号も含め)新聞記事に読めるものはないようなのだけど。
それともベッドの下か?
頑張れアル。君の出番もきっと間近だっ。
 
 
■通信機
前に通信機が、有線か無線か描かれてないから分からないと書いたのだけど。
無線だそうです。ってことはあの化物はジャミング機能付きって事か?
 
 
■アイ、マム
畜生っ、やられた。
先月、コンクリの中の手袋が見つかったらどうするつもりなんだ? 
手袋のサイズからオリヴィエだって特定出来るんじゃないのか?
なんて書いたけど。
あたしが甘かった。この人、わざと捨てたんだわ。
自分がやった痕跡をわざと残しておきやがった。
レイブンを殺すと決めた時点ですでに腹括ってたんだ。
だから早急にロイにも通達を出した。
常に戦いの先を見ている。まさに先手必勝だ。
……やっぱ、でかいよ、この人。
 
 
■花屋のおばちゃん
アームストロング家は、お抱えの花屋まで戦略に長けてるってか?(笑)
まあ、仮の姿って事かな。だってあの前髪、少佐そっくりじゃん。
少佐たちのばぁちゃんかなぁ。肌の色が違うから、もう少し遠いか?
さて。雪の女王様はどこまでお見通しなんだろう。
確かに少し前まで東方司令部にいたけど、今ロイがいるのは中央司令部なんだよ?
まさかリザ、ハボ、ブレダ、フュリー、ファルマンら、ロイの配下だけをお望みなわけじゃなかろう?
(それだって今は散り散りなわけだけど)
オリヴィエはロイと東方司令部とのつながりが途絶えていない事を知っている。
それはさ、結局彼女もまた、理解し支えてくれる人間が共に闘った戦友から出てくる事を知っているから、なのかね。
 
 
■ぞぞぞぞ
ったくこの化物いい加減命名して欲しいんですけど(笑)。とはいえ、「プライドの触手」じゃつまんないしなぁ。
さて、今回の一件、判断に迷うのが。
何故きゃつが退いたのか。その理由。
ヘンシェルの言葉を文面通り信じるなら、奴は光がない処では先に進めないって事になる。
今回、人影が壁に大きく映ったから先に進めなかったのか、それともただ単にリザの存在に気付いて気を肉体に集中したのか。
捜査隊は光を少し弱くしていたから、先遣隊が襲われた時より、影は大きく伸びていただろうし。
でも、天井まで影が伸びていたわけじゃないから迂回は出来たんじゃないのか? って気もするので判断が難しい(ってか殺してしまえばもっと手っ取り早いし)。
これについてはとりあえず保留。
 
 
■リザ
謙譲語足りてなくない? 
こういう時「届けに来ました」じゃなくて「届けに参りました」な気がするんですが。
って、いや、そーゆー突っ込みは置いといて。
セリムは殺気を放っていたらしい。多分あの時点ではまだ地下と繋がっていたからってことなんだろうけれど。
「殺気」と言われるとエンヴィーやラースなら分かるのだけど、グラトニーはリザを食べようとしていたんだよね。
普通、殺気を発しながら食事をする人なんていないわな。
「殺す」じゃない。「喰らう」為の殺気だ。
あの化物は人を切り裂くだけじゃなく、喰らっているのか?
 
 
■セリム
ホントにセリムがプライドだったんだ……。ってのが第一の感想。え? ぬるい?
すごーく後出しジャンケン臭いよなぁと自分でも思うけど。
一応ちょこっと書いてました。
セリム=プライド説。
理由は、セリム説だと色々意表をついてくれるのでネタとしては面白いから(爆)。
 
一番読者の意表を付く立ち居地を考えたら、セリム=プライドっていうのが一番面白い。
本格ミステリにおける犯人像の、セオリー的な立ち位置だから。
敵の中にいたら当たり前くさいし、味方だと思ったら……は、もう「憤怒」でやったし。
ならあとはもう、敵でも味方でもない人物だろうなって。
 
本格ミステリで言うなら、読者に提示される容疑者リスト以外の人物。
意表を付くならこの位置が一番面白い。
セリム=プライド説を思いついた時、そりゃもう興奮したさ。
これしかありえねぇ。牛様の思惑見越したぞっ。くらいの勢いで。
セリム=プライドなんて思いもしないまま今月号を読んだ方々の興奮と同じくらい、いやそれ以上に。
だって自分で気が付いたんだもの。
 
でもそれはあくまでも、勘。
構成上これ以上美しい落とし方はありえないだろうという事だけであって。
物的証拠も根拠もなく、論理性もない。
 
だからさ、すんごい何度もセリムのシーンはマンガを読み返してました。
「セリム」と「傲慢」の登場シーンに何か繋がりがないか。
伏線になるようなエピソードが挟みこまれていないか。
でもとうとう尻尾出さなかったんだもん牛様。
 
ラースたちと一緒にいるはずだったプライドがいなかった間に、セリムのエピソードが介入されていないか。
ラースの乗る軍用車にセリムが乗り込めるようなシーンはないか。軍用車についてはこちらを参照
でも、いくら叩いても何も出てこなかった。
 
一縷の望みをかけたのがプライドの部屋の前の回廊の作り。
大総統府内と同じ可能性に賭けたのだけど、それも違った。
>プライドの部屋の前の回廊の柱(12巻p147)と大総統府内の回廊の柱(8巻p83)がちょっと装飾が違うんですよね。これでセリム=プライド説(あったんか? そんなもん)も消える。
2006/09/25から引用。
 
これが強く押せなかった最大の理由。
ここさえっ。ここさえ同じ装飾だったら滅茶苦茶プッシュ出来たんだけどねぇ。
これは絶対伏線だ、と思ったのに違うんだもの。
勿論、ひとつの屋敷の中で、色々なデザインがあってもおかしくない。
でも、それはおかしくない、というだけで同じ屋敷内であるという肯定の理由には出来ない。
 
セリム=プライドだと思えば引っかかってくるものは色々あった。
 
グリードが殺された後、大総統府内でセリムが「お義父さん」と声をかけるシーン。大総統の振り返るタイミングがやけに遅かった事。
セリムの「国家錬金術師になりたい」に「セリムには無理だ」と即効返したこと。
セリムのエピソードのみ本筋に絡んでいないこと。
「帰ったらお義父さんに自慢しよう」の必要以上の大ゴマ。
「遠縁の子」と言われる違和感(注1)。
 
何か分からないけれど、何かが引っかかる。
そんな風に、何かとは言わず何かを訴えているような書き方も、セリム=プライドへの誘導と思い返して見れば理由は考え付いた。
ただ、こういう「思い返してみれば」ていうのは思い込みの場合が多くて、自分に都合よく事実を捻じ曲げてしまう落とし穴だから(実はこれ、私が本格ミステリでよく陥る罠)。
結果的には、どれも論理的にセリム=プライドだと突き崩すことが最後までできなかった。
 
だからさ。こんなにまでしても捜し出せなかった伏線を。これから、牛様がどう切りだすのか。
それを知るのがすごい楽しみ。
 
それとやっぱりこれは書かなきゃね。
水島監督の會川さんへの、やられた感が強い。
何度も本格ミステリを引っ張り出して悪いのだけど。これもまた本格ミステリの定石。
 
犯人を読者の目から簡単に外す方法。
一度犯人として扱われそれが誤認だったとするか、もしくは一度被害者にする。
アニメは後者でしたね。
おろかな人間だからこんな事だって出来るという形で。人間の代表者として扱われた。
 
ホーエンハイムがアニメでいい人だったにも関わらず、マンガではその過去が明かされるまでバレなかったのは、お父様の存在もあるけれど、主人公エドの主観が絶えず挿入されていたからだと思う。だからどんなにいい人としてアニメで描いても、原作とアニメは違うと思わせる事が出来た。
 
でもセリムはその逆をいった。
だれも主観でセリムを語るキャラクターがいないからこそ、原作のセリムもまた、アニメのキャラクターそのままに「おろかだけど強い人間の代表」という看板を掲げた存在として横行し、上手い具合にその本性を目隠ししてくれた。
アニメがなければセリムを疑った人はもっと多かったかもしれないと思えるほどに。
 
2004年に仕掛けられた置き土産が今になって花開いた。そんな気分。
スタッフに「鋼の錬金術師」という原作への愛があるからこそだと思う。
本当にスタッフに愛されて作られた作品だったんだな。
原作の謎に対して、原作とアニメの両方からしてやられるなんてこんな作品そうそうないよ。
 
 
 
注1 違和感と思う理由補足
自分たちに子供がいないから引き取る場合、子供には自分が養子なのだと知られずに育てたいものじゃないのかな?
生まれる前から養子縁組をして、物心が付く前に養子にする。
だけどセリムは自分が養子だと知っている。
それはつまりセリムが物心がついた年齢になってから引き取られたって事。
 
セリムの存在を知らない国民が多い。
大総統が世襲制とは限らないけれど、それでも首相や大統領などのように人が選出した人物ではない以上、世継ぎの存在は気になるもの。帝王学を学ばせている以上自分の跡目として育ているわけで、ならばもっと公になっていてもおかしくないはず。
 
逆にセリムの存在を知っている人は彼が「遠縁の子」という事まで知っている。
「遠縁」なんて何か曰くを隠す場合の常套句だ
これまた大総統が世襲制とは限らないけれど、「遠縁」なんてどこの馬の骨とも分からない人物が次期大総統候補では、国民の不安を煽るものじゃないのかな?
 
だから本当なら、生まれる前から養子縁組を考慮し、周りの者達には伏せて、夫人も妊娠している振りをして、生まれたらすぐに子供を引き取る。
そんな風にした方が四方八方丸く収まってよっぽど建設的に思える。

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ストーリー注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。幼き日に最愛の母親、トリシャ・エルリックを亡くしたエドワード(以後エド)とアルフォンス(以後アル)のエルリック兄弟は、母親を生き返らせようと、錬金術において最大の禁忌、人体錬成を行ったが、失敗し、兄・エド(11歳)は左脚を、弟・アル(10歳)は全身を失ってしまう。エドは自身の右腕を代価として、アルの魂を何とか鎧に定着させたが、自分達の愚かさに気づく。12歳となったエドは、国家錬金術師となり二つ名・「鋼」を授...... [続きを読む]

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