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エンヴィーについて考えてみた(『ガンガン2008年07月号』ネタバレ)

すげえぇ今更感満載ですみません。
7月号の感想を書いている段階で話が反れていったんで、別立てにしようとしたはいいけれど、そもそもの感想をアップする時間すらとれず、流れに流れ、こんなタイミングになっちまいました。
あと2こほど考察記事があるんだよなぁ。
    
ということで念のための回避文終了。
エンヴィーについての考察です。
  
 
ホムンクルスと賢者の石について、今までいろいろな事が語られてきた。
それについてまずまとめてみる。
 
■ホムンクルスの死への工程
ラスト : 
賢者の石の魂を使い切り、賢者の石も肉体もチリと消えた。
グリード : 
釜で煮られて肉体は死に、賢者の石だけが抽出された。
グラトニー : 
賢者の石の魂がゼロになり肉体の再生が出来なくなった処を、お父様に賢者の石を抽出。肉体はチリと消えた。
 
■ホムンクルスの生まれる工程
ラース : 
人の肉体に賢者の石を埋め込まれ、人の魂か、賢者の石の魂かどちらひとつが生き伸びた(とラースは思っている)。先代ラースは存在しない事もあり、人としての記憶のみある。
グリード : 
人の肉体に賢者の石を埋め込まれ、人の魂と賢者の石の魂が同居している。
先代グリードの記憶が(曖昧だが)ある。リンとしての記憶もある。
 
さて。そこへ来てグラトニーが復活、ときた。
 
「鋼の錬金術師の弟」と確かに、グラトニーは言った。
グリードは先代の記憶が曖昧だ。
けれど、グラトニーは先代の記憶を持っている。そういうことなんだろうと思う。
 
■ホムンクルスと賢者の石
ここで。
賢者の石とホムンクルスの関係をまとめてみる。
 
・一度核となった石はその時の記憶を(多少にかかわらず)蓄積している
・魂を使いきる → 肉体が霧散 → 石が霧散
・賢者の石に魂があれば、賢者の石を抜かれても死なない
・賢者の石が霧散する前に肉体から切り離せば賢者の石は霧散しない
・魂ゼロの石でもお父様の体内に戻せば、再利用可能
  
上記から成り立ちそうな推論
・⇒賢者の石が体外にあっても、石に魂があればホムンクルスは死なない
・⇒石の中の魂がゼロでも、肉体が息絶えていなければ賢者の石は霧散しない
 
■グラトニーと賢者の石
グラトニーは、先代のコピーのような性質・体型・記憶を持って復活した。
 
お父様はグラトニーの死ぬ間際に彼の賢者の石を取りだし。
その核をもってもう一度同じグラトニーを生み出した。
おそらく、グラトニーは全て賢者の石から作られた混じりっけの無いホムンクルスだ。
 
これに対し
  
■グリードと賢者の石
グリードは先代とは違う生まれ方をした。
先代が賢者の石を核として賢者の石によって作られた肉体だったのに対し、今回は人の魂を核とした人の肉体に賢者の石を埋め込んでいる。
これにより、グリードはグリードとしての意識とリンとしての意識を二つ持っている。
賢者の石以外によって作られたもの、いわばホムンクルスとしては不純物が多い。
おそらくその為先代グリードの記憶が曖昧なのだろう。
 
■賢者の石の中身
こんな風に例える事が出来るかもしれない。
携帯の筐体と、データと、充電池。
筐体が肉体、データが記憶、充電池が賢者の石だ。
 
充電出来なくなれば筐体は使えなくなる=魂がゼロになれば肉体は死ぬ
充電し直せばデータは死なない=現グラトニー状態
機種変更で移植出来ないデータがでる=現グリード状態
 
携帯が筐体とデータと充電池の全てを積んで初めて機能するように、ホムンクルスが肉体と記憶と魂の全てを賢者の石が構築しているのならば。
  
■賢者の石を埋め込まれた人の魂
人の肉体に賢者の石を埋め込んだホムンクルスは、賢者の石がなくなっても死なないんじゃないのか?
賢者の石が壊されてもなくなるのは賢者の石によって作られた肉体であり、記憶であり、魂だ。
 
それがなくとも、人は肉体を持っているし、人としての記憶もある。
ならば人としての魂だってまだ使われずに残っているんじゃないのか?
 
賢者の石が埋め込まれる事によって肉体は変化する。グリードの肌は硬質化出来る。
けれどリンの意識がある時は殴れば痕が残る弾力のある肌だ。
グリードは先代の記憶を持っており、リンもラースも人としての記憶を持っている。
  
賢者の石は決して人の肉体や記憶と完全に融合したわけではないし、人の肉体や記憶を喰らっているわけでもない。ならば魂だって同じじゃないのか?
リンの意識が表に出ている時はリンの魂によって生きているんじゃないだろうか?
  
さて。ここでエンヴィーについて考えてみる。
 
■エンヴィーと賢者の石
マルコーはエンヴィーの賢者の石を破壊したといった。
もし、それを信じるなら。
エンヴィーが賢者の石を核に生まれたという理屈が通らなくなる。
エンヴィーは死んでいなければおかしい。
なのに生きている。そしてもう一度殺されれば死ぬという。
 
それってつまり。
エンヴィーもまた、賢者の石を埋め込まれた(ビジュアル的には覆われた?)人間だったってことじゃないのか?
 
ラースの身体は老いていくのに、エンヴィーの身体は老いていない。
けれどそれは。
エンヴィーが普段取っていた人の形は本来の彼自身のものではない。
ただ単純に錬金術によって肉体を変化させているに過ぎないのだから老いていないのは当たり前だ。
 
しかしそうなると今度は、何百年も生きて置きながら、最後に残ったあの身体が年老いていないのがおかしい、と言う意見が出るかもしれない。
ところが、これも簡単にクリア出来てしまう。
 
エンヴィーは一度もあの肉体を表に曝していない。
ということは賢者の石を植えつけられてからこっち、一度も本来のエンヴィーの肉体も記憶も魂も表に出ていないということだ。この何百年間をずっと賢者の石の魂によって生きていた為、エンヴィー本体の魂は温存されていた。
そう考えれば納得がいくんじゃないだろうか?
また、相手の身体を意のままに動かすという、今まで一度も使った事のない力こそが、本来のエンヴィーの力。
あの奇形。
ザンバノなどのキメラは、どんな動物と掛け合わせればあんな攻撃能力が付くのか分からないような異様な攻撃をしかけていた。
エンヴィーの本体もまた同じように、何か特殊な動物と胎児とを掛け合わせたキメラだったんじゃないだろうか?
 
そう考える事も可能なんじゃないかな。
 
■派生:リンによる、シン国への交渉
リン自ら賢者の石を体内に埋めた状態で、どうやってシン国を相手に交渉するのか、想像も付かなかったのだけれど。
ホムンクルスは、賢者の石に魂さえ残っていれば、賢者の石を体外に出しても死なない。
ならば、リン自ら体内から賢者の石を引っ張り出し、交渉の道具とする事も可能なんだな。
有効な取引を終えるまで、一時的にその賢者の石で国王の命を永らえさせればいい。
終わったらまた、自分の体内に納めるもいいし。
いっそ、グリードを引き剥がし、奴には賢者の石で別の肉体を持たせる事だって可能なんじゃないのか?
引き剥がされた処でリンは死なない。
  
案外上手くいきそうな気がする。

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