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孤独から一番遠い場所  観劇

水曜日に朴さんのお芝居に行ってきました。
孤独から一番遠い場所」。
鄭義信(チョン・ ウィシン)の書き下ろし。
普段アングラっぽいのは観ないので、結構新鮮。
昔、武田真治版の「身毒丸」を観にいったくらいかな。

あ、一番後ろの席に、三木眞と藤原さんがいました。
ああいう人達って、客電消えてから席について、客電が点く前に去るものだと思ってましたけど。
ふつーの人に混じって入って、ふつーの人に混じって出て行きましたよ。無防備過ぎっ。
 
スタンド花は『NANA2』から来ていたのがちょっと目を引きました。
またやるってことだよな『NANA』。こういう形でバレるとはなぁ。
なのでつい『鋼2』の監督(と言われている人)から花が届いてないか捜しちゃったけど無かったですな。
音響の三間さんからは来てたけど。『NANA』とか『00』とか『獣王星』とか。今まで結構一緒に仕事しているからねぇ。これといって確証の持てるものは無かったです。残念。
 
まだこれから観にいく方。以降ネタバレ含みますのでご注意を。

 
戦時中と、平成2年の現代と、双方で交互に話が進んでいきます。
戦時中、戦争で右足をやられ帰ってきた夫、盲の姉、飛行機に乗り敵兵を倒す事を夢見る弟、祖国で土地を奪われ炭鉱から逃げ出した男と、どもり症で知恵遅れなその弟、そんな彼らを世話する女が朴さんの役でした。
現代の方は、バブルの真っ只中。マンション建設会社の2人が、台風で床上浸水している自社でどうでもいい会話を続けます。

スタインベックの『二十日鼠と人間』がベースになっている、という感想を見かけたのだけど。観た事ないから分からない。
あらすじを読む限りでは、ふらりとやってきた兄弟が自分達の土地を求め知恵遅れの弟が兎を飼う事を望む辺りとかは、まんまだけど。視点が違うしなぁ。
それ以外にもベースっぽい処ってあったのかな?
 
実際に芝居を観ていて。
戦時中の物語は、Mさん曰く安部工房の『砂の女』が頭をかすめてしょうがなかったそうです。
現代の物語は、私はベケットの『ゴドーを待ちながら』っぽいなぁと思いながら観てました。
  
ちゃんと現実の延長線上にある世界を描いているはずなのに。
何故か思い浮かぶのが、両方とも不条理ものっていうのがね。

戦時下の時代考証がちょっとおかしい気がするのはわざとなんじゃないかな? と思うくらい、現実味があるようでどこか違う、そんな世界感でした。
長崎弁に薩摩弁に高知弁も混ざっていたっぽく、戦時下なのに祭りが行われ「きっと戦争に負ける」と口に出してしまえる。個人で火薬(線香花火)なんて持てたっけ? そんな所々で沸き起こる違和感。
2人の会社員の会話も最初のうちは笑えるんだけど、同じ台詞が繰り返されたり、さっき言った事と違う事を言い出したり、段々変な気持ち悪さが出てくる。
 
そばに人がいても孤独は拭えない。
ここではないどこかでも、孤独は存在する。
孤独から遠ざかろうとすればするほど孤独は近づき、目をそらせば飲み込まれる。

そんなお話だったのだと思う。

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