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鋼の錬金術師FA 第20話「墓前の父」感想ネタばれあり(原作ネタばれ含む)

ネタばれ回避文です。
日曜日はキュアメイドカフェに行って鋼カフェを堪能してきましたよー。
詳しい事は別記事でそのうちあげますが。グラトニーのメニューにはご注意を。
お隣りの席の方が注文されていたのを見たんですが。
四人席の半分を埋め尽くすようなテーブルいっぱいのとんでもない大皿盛りでしたよっ。結局あのお姉さん達、二人で食べきれたのかな。

ということで感想いきますっ。
なんと言ったって階段ですよ、階段!!!!
先週の予告を聞いた時点であのアルのセリフは絶対あるって確信していたんですけど。
イズミの「ありがとう」からBGMがぶわって入って。
もう気持ち的にはくるぞ、くるぞ、くるぞぉぉぉーーーッて感じですよ。

原作読まずまっさらな気持ちで見たらどんな気持ちで見れたんだろ。
簡単に記憶喪失になって、また戻れる方法ってないのかしら?
こういう時残念だわーっ。
 
あのね、アルの「ボクね」って言い方がすごく「弟」してたのっ。今まで、こんな言葉も言い方もした事なかった。
大人の人達相手に甘えたもの言いをする腹黒さ(え?)はあっても、エド相手の時は、彼の保護者か、肩を並べる者としての話し方しかしていなかったのよ。

エドアル者としてはそれがちょっと不満でもあったわけさ。エド相手の時だけ何でそんな大人ぶるのーっっ。それ逆でしょ、逆っ。二人だけの時こそもっと甘えた声だっていいのにっっって(笑)。

そこへこのセリフが来たわけ。
今まで気を張っていたのが、ふわっと抜けたような声で。

「ボクね」って。

これだけで、心臓の真ん中にすとんと来た。
そうだよっ。
全部1人で背負おうとしちゃうエドの前だからこそ、この子は下手な弱音が吐けなかったんだ。

初めてロイに会った時、胸倉を掴まれても何も反応しないエドの分も「ごめんなさい ごめんなさい」って謝り続けてた。
自分を助けようとスカーに命を差し出そうとしたエドを叱ったり。
アイザックやグリードがアルの存在を嘲笑ったり苦労知らずな発言するとブチ切れちゃったりもした。
第五研究所でも、自分も一緒に行ったのに、エドは大怪我しちゃったし。
わぁぁぁぁ、もう色々走馬灯のようにぐるぐるしてきちゃったよ。

こんな兄さんだから、自分がしっかりしなくちゃって。アルはずっと気を張ってきてたんだ。

なのに、自分の知らない処で知らないうちに、きっちり落とし前をつけて1人で結論に辿り着いて。
ずっと自分が欲しかった答えを与えてくれたっ。
自分が寄りかかってもエドは倒れたりしないって。だからやっと弟の顔に戻る事が出来たんだ。

1話でエドがアルの胸元を叩いたのは、自分を助けてくれた頼りになる弟へのお礼として、だった。

それが今回は。
アルの話を聞きながら黙って頷いて。
言いあぐねてうつむくアルを前に、静かに階段を降りてそばに近寄って。
「もう1人の夜はイヤなんだ」って。初めて弱音を吐いたアルの言葉に。
まるで「よし、兄ちゃんに任せろ」とでも言うようにアルの胸元を叩いてた。

アルが弱音を吐けた事に意味があるんじゃない。
アルが弱音を吐けるほどエドが頼れる存在になった事に意味があるんだ。

ウィンリィが言うまでもなく、エドの成長がきちんとこちらに伝わるっ。

アルーっ、アルーっ、良かったね、良かったねっ。

EDの歌はアルがエドに向けて言っている歌詞らしいけど。
その逆だってある。エドの隣りに立つ為にアルは肩肘張って頑張って来たんだよ。

なのに言う事言ったらお互いすっきりしてまた、兄弟から、上下関係無しに戻っちゃうのがアニハガのこいつらだよなー(笑)。

泣いた直後のアルの切り替えっぷりが可愛いっ。
「それが元に戻りたい理由だっ」て台詞がもう決意表明になってるんだもの。
弱音はここまで、はいおしまい。さあまた前に進むぞって切り替えちゃう。
大好きな人だからこそ弱みを見せず頑なになるって、これもツンデレか?(爆)
まだまだエドに全部頼っちゃうには危なっかしいとか思ってんのかなぁ(笑)

原作の「俺もお前の笑顔が見たい」の台詞もすごくすごく大好きだし。
「オレも同じ事思ってた」とかも今回なかったけど。
どっちか選べって言われたらすごい困るっ。どっちもいいっ。どっちも大好きっ!


ということでやっと箇条感想です。え? やっと? とか言われそうですが。そうなんですってば。
そしてさらに語ってまふ。
毎回かならず先に「過剰」が出るんですけど。いっそ、その方がしっくりくるかもしれんわ。

・ホーエンハイム。最初から最後まで重々しくっ。
史上最少国家錬金術師とか、エドとの会話が噛みあわなかったり、「おそろいだ」なんて言ってたとぼけた処を全部すっ飛ばしたのは、やっぱアレですかね。
スタッフ、騙す気まんまんと見ったぜっ。
ただでさえ声が違うのは隠しようがないから。
エドを苛めた嫌な奴っぽさを印象づけたかったなっ。


・「オレ達の覚悟を示すために」。
ちょっと待て。「誰に」示す必要があったのさ? 
他人に分かって貰う必要なんてあったの? 自分達だけが分かっていればいい事じゃないの?
ってちょっとカチンときたのだけど。

そういえば。ダイエットする時って周りの友人知人に告げると長続きするっていうじゃない? 
誘惑に負けそうになっても回りに協力して貰えるから。

エドとアルの覚悟も同じようなものだったのかも。
自分達が挫けそうになっても、自分達の覚悟を知っている人がいる事で逃げられないようにする。
はなから覚悟が足りず人に頼っているとも勿論言えちゃうけど、そうやって自分を追い詰めないと、とても前に進み続けられる自信が本当はなかったのかもしれない。

「立って歩け 前へ進め」。入江版のエドは、自分に言い聞かせるように言っていた。それがすごく印象的で同時にびっくりだった。
なんで? どうして? もうそろそろ旅を初めて4年近くになるのにまだ、自分を奮い立てないと辛い旅なんだろうかって。
でも、ラッシュバレーの銀時計の中身があかされた時、納得した。
銀時計のエピはエドの意外に弱気な一面じゃない。いつだってエドは弱気ででも必死で前に進んでいるんだ。
ただの一歩だって簡単に踏み出した足はない。
だから、入江版は原作以上に「前へ進む」って言葉を重用している。

ぶっちゃけ言ってしまえば、エドは元に戻れなくとも機械鎧を付けた「人」として普通に生きていける。アルよりもその誘惑はきっと強い。
だからこそ揺らがないよう、他人にもアルにも覚悟を示す必要がエドにはあったのかもしれない。


・「オレの若い頃にそっくりだな」は、原作通りのセリフなんだけど。
23号はケンカっぱやい性格ではなかったから、これってやっぱ見た目って事で使ったのかなぁ?
原作でクセルクセスから西に渡ったと思しき事が見えてきた辺りから、ほほぉ。これは「逃げた」事そのものを指しているのかも? とか思っていたのだけど。
考えてみたらあれってすでに「若い頃」というには微妙なお年だったのよね。
原作のミス(だと思う)をわざわざ踏襲せんでも。
いっそ「昔のオレにそっくりだな」ってしちゃえば、ダブルミーニングに出来たと思うんだがなぁ。


・サブタイトルバックが第五研究所の錬成陣っ。
クセルクセスの錬成陣ではネタバレ補強になるから使えない。敢えてワンクッション入れたコレを使いますかっ。「賢者の石」、の錬成陣!
いーねー。原作がここまで進んでるからこそ出来る伏線だよ。にやにやしちゃう。


・眠っているエドに触れようとする前に、腰を屈めるのがいいのっ。
どんなに離れていたって大切な我が子。慈しみが伝わる。
ホーエン唯一のデレシーン。
わはは、未読者諸君よ。混乱したまへ(笑)。


・原作だと狸寝入りだったけど、これだと本当に寝ていてドアの音で目が覚めた感じよね。だからホーエンハイムの優しさにエドは気づけない演出。


・悪夢に目を覚ましたエドの左腕が、目を擦っているようにも、涙を拭っているようにも見えた。


・「身体がやばくなったら他のものに魂を乗せ変えて生き続けられないか?」まさにそれって水島版ホーエンハイム設定じゃん。
あっ。
そっか。今更気づいたよ。
水島版って、原作のホーエンハイムの設定がアルに入替えられていただけじゃない。アルの設定もまたホーエンハイムに入替えられていたんだわ(気づくの遅せえよ)。


・「いいわけないでしょ。何も知らないくせにっ」。好みの問題だと思うんだが。BGMはここの手前でカットして。台詞時はBGM無しにした方がウィンのこのセリフ、生きると思うんだけどなぁ。


・「もう。いつも兄さんやウィンリィが先に怒るから」うん。エドの怒鳴ったシーンがあったから、この方が確かに説得力ある。


・「元の身体に戻れるよね」。原作通りだけど。原作通りなんだけど。あああ・・・orz、そういえばコーユー子デシタネ、ウィンリィさんて。
軽々しく「きっと戻れるよ」なんて言って欲しくはないけどっ。でも。
これをアルに聞くなよなーーーーって思っちゃう。
アップルパイカットのあのシーンがウィンリィらしくないって思ってたけど。まったくそうじゃないとも言えない気がしちゃったよ。この年頃の女の子は情緒不安定だもんね。え? 結論そこ??


・をや? 結局、エドの機械腕はなんともなかったのか?


・墓堀り中のエドのアレがしっかり描かれていたのがびっくりしたわ。その昔「エースをねらえ!」で透過処理されてキラキラしていて大笑いしたのが懐かしい。


・「お前のトラウマなんだから」。医者とは言え何で他人がそれ決め付けて言うかなぁ? ってちょっと原作は説明台詞過ぎて好きではなかったんだけど。無きゃないで分かりづらかったかしら? どうすか?

掘り起こすまでは敢えて何を掘っているか一切説明を抜く事で、エドの苦しさに同情するのではなく、何でエドがこんなに苦しんでいるんだろう? って見入ってしまう吸引力になってると思うのだけど。
母親の死体を掘り起こすグロテスクさと、自分の過去の過ちを目の当たりしなければいけない辛さと。
だけどここで「トラウマ」と決め付けない事で、もし自分の仮説が間違っていたらどうしようという、この先に待ち構えている不安も上乗せする事が出来るのだもの。


・エドの笑いが最高。一見狂気に堕ちたように聞こえる。でも跳ね上がらない事で、越えずに留まってる事がわかる。このさじ加減がジャストっ。朴さんGJ!!


・だからこそ、「アルは元に戻れる」この絵っ!!!!! この兄さん!!!!! 目の中の光がすごくいい。まっすぐ見据えていて、希望に満ちていて。もう、もう、もう………ありがとう。スタッフ。
2001

・アイキャッチー!!!!
エドが、アルは元に戻れるってゆった、戻れるってゆったーー!! そこでアルのアイキャッチって。
どんだけ狙ってんだよ。話に没頭し過ぎてアイキャッチって気付くの遅れたわっ(笑)。


・「アルを振ったんだって?」あはは。この言い方がさぁ。なんか、良くもオレの弟を振りやがって的ニュアンスに聞こえてしまったよ(笑)。


・アルが元の身体に戻れるその理由が、すごく分かり易く書かれてた。
だから「二人とも振られた事をエドが覚えていない」じゃなく「アルが告白して振られた」に置き換えたんだ。
記憶なんて本人が覚えていなくとも消えるわけじゃない。だからより説得力のある「エドの知らない事」に変えた。
「持っていかれた」とか「通行料」とか。とりあえずそれは全て横に置いて。
真理の扉の向こうにアルの身体はあった。だからそれを取り戻せばいい。
すごくシンプル。
入江版は子供でも見れる作品に、というのがコンセプトになっているのに、最近血とかグロシーンとかのごまかしが無くなってきたので趣旨変えしたのかしらん? と思っていたのだけど。

子供でも見れるっていうのは、精神的にキツイ話やショックな場面を描かない事じゃない。
子供でも理解出来るって意味だったんだねぇ。

必ず1話に起承転結があり、今日はどんな話だったかが分かる作りになるよう心がけているとインタビューで入江監督が答えていたのだけど。
だから、原作の同時進行いっぱいのパッチワーク状態を、並べ直して今日はこのキャラクターが中心、って形に作り直してるんだなってのは納得していたのだけど。
それ以外にもあったんだなぁ。

子供にも理解出来るように描く。それって結局。
荒川先生がやっているのと同じ方向性って事だったんだね。


・「何かが足りなかったのではなく そもそも出来ないことか」。水島版でダンテが「いつだって代価は少し足りないもの」って言ってたのを覚えてる。
ここが、水島版と入江版の違いなのかもしれない。

ちょうどこの日の昼間にMさんと鋼の話をしていて。
錬金術が科学であり出来ない事だってあるっていう部分が端折られているせいで、錬金術が何でも出来てしまうファンタジーになっているのが気に入らん的な話をされていたのだけど。
今回ひとつの答えが出たなぁ。
錬金術にも出来ない事は確かにある。
でもそれはたったひとつあれば良かったんだ。


・2話でカットされた、エドが右手をなくしたシーンがちょろっと出てきたよ。
んでもって思い出したよ。そうだ、ここ初読時ひっかかったんだわ。
右腕を失くしたあとはしっかり受け答えしていたのに。何故その後のシーンで、いきなりあんな死んだ魚の目になっていたのか意味不明で。クエッションマーク飛びまくってたんだわ。
カットの理由はそこか?
あーそれでもせめて「ばっちゃん、兄さんを助けて」は今からでもどこかでやらないかと、諦めきれないでいるだが……。


脚本=津村米紀
演出=佐藤育郎
絵コンテ=寺東克己
作画監督=川上哲也


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