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ガンガン2009年11月号 鋼の錬金術師第100話「開かずの扉」ネタバレ感想

ネタばれ回避文です。100回突破。おめでとうございます。
イラスト&スペシャルメッセージ入り色紙100名プレゼント!! とあったので、ええっ!!と思ったけど。
「直筆」の文字は無し。シリアルナンバー有り。

………あ、印刷ですか……………ですよねーっ。
……………ちっ(笑)。
 
ということで、感想行きます。


・まだ死んで無かったんかいっ、ラース。しつこいなぁ。
さらに、排水口(?)を見ているってことはあそこに入り込んでまた立て直しをはかる気なんだろうな。
いや、しかし。
はじめてのリンとの戦いのあと、プライドとの会話で、自分たちが翻弄される若者の働きを喜んでいた彼の事が、やっぱり私は忘れられないんだよ。
ラースには人として死んでほしいって気持ちが、未だ捨てられない。

ラースのこの執念深いほどの生への執着っていったい何なんだろう。
淡々と。それでも絶対助かる道を意地でも探し出そうとする。
人よりも見えるから生き延びられるんじゃない。
見える利点を生かして行動を起こすからこそ、生き延びる事が出来るんだ。
何の努力をせずとも再生を繰り返す自分の仲間を横目で眺め、死をも辞さない人(=軍人)の死を悼む人間に怒りを覚える彼の、その真意はどこにあるんだろう。

己の命を粗末に扱うホムンクルス。
誰かを守る為に死ねる人間。

何故誰しも生き抜く為にガムシャラにならないのか。
ラースの怒りの原点はこれなんじゃないだろうか?
同じ大総統候補として教育を受けながらも、自分がその幸運を得たが為に淘汰されてしまった彼らの為にも、自分は生き延びなければいけないという十字架を自ら背負ったのかもしれない。

だからこそ、ねちっこく生き延びようとする、エドやリン、マスタング達の行動を嬉しく、彼は思うんじゃないだろうか?


・「もウ 間に合わなイ……」
最初に落ちたのは血で、でも次に落ちたのは涙のしずくで。こういう演出がやっぱりうまいなぁっ。


・「ここは錬金術大国なんだロ?」
それは、今までエドたちにとっては逆だった。
錬金術はいつだってこの手の中にある。賢者の石がないから自分たちは元の身体に戻れない。

けれど。
賢者の石は、生きている人間には万能かもしれないが、万能薬じゃない。
飲めばいい薬じゃない。
行使出来るものがいなければ、それはただ赤く光る石でしかないんだ。
いまさらながら気がつかされた。

フーを助けたいと叫ぶ中、撃たれたリン自身の肉体は勝手に再生される、その皮肉が痛々しい。


・リンとグリード
今までだって、二人はまあ上手く付き合っていた方なんだと思う。
お互い乗っ取り、乗っ取られたりしながらも。
だけど。
「ケガをしたくない者! 家族・恋人のいる者は下がレ!!」
「あと女!!! 俺は女と闘う趣味は無ぇ!!!」
最強の盾に身を包みながら叫んだのは間違いなくリンだ。
これって融合なんだろうか?
それとも共存?
後者の台詞はグリードだ。
仲間を大切に思うグリードだからこそ、彼にとってもまた、フーやランファンはすでに仲間だったんだろう。
リンへの同情ではなく、フーの死を悲しむ自分がいるからこそ、リンに手を貸す気になったのだろう。


・「リン・ヤオ…いいや人造人間か…? 味方につけるとなんとも頼もしい」
うん。だけどその姿は痛々しいよ。


・「中央の煤けた空は肌に合わん さらばだ同志。ブリッグズの峰よりすこし高い所へ先に…行ってるぞ…」
白と黒しかないブリッグズにも青い空があると言っていた彼の。
図体に似合わずロマンチストな彼らしい最期の言葉だった。
「同志」。志しを同じくする者。その言葉が重い。しばし黙祷。


・「今日タバサちゃんちでにっしょく見るやくそくしてたのに…」
やっぱり、今日が日蝕の日でいいんだ。
だから、この日を狙って一斉蜂起をしたと。
確定的な言葉が出てこなくて、ずっと状況判断が出来なかったのよね。
(ブロッシュの弟達も、いつが日蝕とは言っていない)
その辺り、予め明確にしておけば、読者側はタイムリミットを気にして余計にハラハラする、っていう効果をあげることが出来たと思うのだけどなぁ。勿体ない。


・エドとイズミ、そしてアル
なんで扉をくぐったのに、お父様の元にいるわけ?
なんでそこが真理の扉じゃないわけ???
これまたグラトニー同様、あの錬成陣は、お父様の失敗作って事でOK?
だからあの扉は、誰かが自分で自分を人体錬成したから発動したわけじゃない。
パーフェクトガイド3を信用するなら(今回結構。はぁ??って感じの解説多くなかったデスカ?)、行使者の血が使われていないから、っていうのも理由にしていいのかな。
グラトニーの腹の中の偽真理の扉をくぐったら異空間に辿り着いたのを改良してどこでもドアにしたとか。
そういうレベルなんだろうか?

なのにアルはいない。
おそらく真理の扉の前にいるってのは想像つくけど、何でアルだけが?
しかもくぐったのは真理の扉なわけじゃない。偽真理の扉なのに。 あ……。

定着!! そうだっ。

鎧だっ。鎧が一度分解されたせいで、定着の錬成陣も一時的に分解されてしまったんだ。
だから。
アルの魂は鎧から切り離され、そこを肉体に引っ張られてしまったんだ。

アルの魂はもう肉体に戻ったんだろうか。あのガリガリの状態で?
エド達と再会出来たとしても、それじゃあもう、戦力になれないじゃないかっ。
元の身体に戻れたならそれは嬉しい。
嬉しいけど、そのせいで足手まといになって歯噛みするアルは見たくないよ。


・ホーエンハイムとお父様
どこのショウちゃんかと(笑)。
思っていた以上にホーエンハイムってこう……期待を裏切るよなぁ(笑)。
まだあがいているシーンぐらいあるかと思ったら、すでに腹の中か。
下手に賢者の石をここで使うより、カウンターまでの温存のつもりなのか?

「ようこそ 私の城へ」って。
遡って97話「二人の賢者」の最後、天井にも目があることからして。
この空間そのものが、お父様と思っていいのか?

ホーエンハイムの予想では、器=フラスコで、器がなくなればホムンクルスは生きられないはずだった。
けれど器がなくとも、あのウゾウゾのような身体でまだ生きている。
あれがお父様の中身だというなら、金太郎飴みたいに、切っても切ってもあんな感じなんだろうか?

ということは、あの管の中も同じようなものが行き来しているのか? それともやっぱり賢者の石なのか?
このあたりは別途考察で書く。


・ロイとリザ
エンヴィー戦以上に、ここが正念場なんじゃないのか?

ここで扉を開いた処で、人柱が揃ってしまえば、リザも賢者の石として命が奪われてしまう。
ならば、扉を開く、開かないに関係なく、リザは死んでしまう。
って事くらいロイだってわかっていると思うんだけど。
マルコーの轍を踏むような真似はいくらなんでもしないだろ?
ってのは。ロイを買いかぶり過ぎてます?(笑)

ってか金歯野郎の行動原理がそもそも分らんちんだわ。
死んだ人間を取り戻そうと扉を開いた処でリザは帰って来ない。ならば。

リザを殺したって意味ないじゃん。

あれは単に脅しって事なのか? 
にしては、ヒューズの名前を引っぱり出したりしてるし。
あれの知っている原理は、あくまでも「死んだ人間を生き返らせようとすると人体錬成で、扉は開く」だけでしかないように思える。
つまり、自分で自分を人体錬成しても、扉は開くって事実を知らない、んじゃないのか?

だって殺したらリザはもう戻って来ないんだもの。それじゃあ、ロイがぶちぎれておしまい、でしょ?
どうしたって扉を開く理由にならない。
まったく意味が、ない。

活かしていてこそ脅しになる。
逆に、金歯野郎としても、リザに死なれちゃ困るはずなのよ。
扉を開いたらリザを解放してやるって、そう脅した方がよっぽど効果的だ。
それが分かってないのか?

それとも曲がりなりにも医者なんだから。
脅すために切ったのは頸静脈であって、頸動脈じゃないとか、言いますかね?
扉を開かなかったら、今度こそ頸動脈を切るとか脅して。
いやだって、動脈ってそう簡単にナイフ当てたくらいじゃ届かない位置にあるって言うし。
あれは、剣を引いているから、それこそ深くはないんじゃないかとか思ってしまうのだけど。

となれば。
生きている今の時点だったら、賢者の石があれば生体錬成で扉を開かずとも助けられる。
ああ、そうだよ。
マルコー達が合流すれば賢者の石、いや、そんなの使わなくともメイ・チャンによる治療だってありだ。

そして。
錬成陣ってのは、別に触れてなくとも術者の念を送ることで発動するってのはパーフェクトガイドだったかにもあったし、1話でアルがラジオの修理した事でそれは実証済みだ。
左手の手袋は手をおさえられただけで、切られたわけじゃない。
さらに、今回のパーフェクトガイドにあった常に予備の手袋を持ち歩いているっていう事実を信じるなら。

今、リザの捕縛は解けている。
落とした銃が遠ざけられたコマはない。
右のリボルバーなら少なくともあと3発、左のオートなら少なくとも4発は残っている。
いや、弾がなくとも撃鉄を叩けば火花は出る。
例え頸動脈を切られていても即死はない。

手詰まりじゃない。まだ条件は揃っている。
気持ちさえ捨ててなければ勝機はあるはずだ。


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コメント

お久しぶりです。なんと言いますか…今回は「何かが足りない」と云う読後感を引きずっております。面白くないって言ってるんじゃ無いですよ。賢者の石を体内に持っているリンのそばには錬金術師がいない。人体錬成を迫られている増田の傍からは、一番それに詳しい兄さんが引き離された。(この時点でRPGゲームのパーティの発想じゃんと気づいて自己嫌悪orz)更に鎧の体から引き離されたアル…『お父様』からも足りないものを感じたんですけど…賢者の石自体が足りない事には気づきませんでした。だって今までお父様には常に賢者の石が補給されているもんだとばっかり思ってましたからね。実際の所、増田に扉を開けさせたとしてもこれから何をするんか知らんけど(←今更酷い事言ってる馬鹿/笑)条件満たして無いんじゃなかろうか?日蝕は目前なのに不利なのはお父様の方なんじゃなかろうか…と思ってみたり。
アルは扉の向こう側だけど条件的にはノープロブレムですか?…確かに今こちらに戻ってきてもアルは何も出来ないですね。それ以前に目のやり場に困りますが(笑)

りほさん
こんばんは!忙しいといっていられないくらいに、記事をあげなきゃって気にさせられます…のわこです(苦笑)
ああ、ここに来て、最後のロイリザらへんのご高察を拝見して、少しだけ安心しました~
そもそも混乱しまくっていて、「死んだ人間は生き返らない」事実を見落としましたね、わたし。だから、「容赦ないだろうからリザを殺したんじゃないか」って書いちゃいましたけど、そか、殺したらいろんな意味で元も子もないんですよね。
あーそんだけ分かった(納得できた)だけですごいすっきりしました。ありがとうございます!一ヶ月何とか過ごせそうな気がします(笑)
また寄らせていただきますね~
ではでは。
のわこ

>丙午さま
お久しぶりです。レスが遅くなってすみません。
日蝕まであと何時間なんでしょうね? ぎりぎりまで人柱を揃わせなければエド達の粘り勝ちになりますものね。ってか本当にアルが元の身体に戻れたならそれでもう、人柱が揃わなくなった可能性もあるわけだし。
目のやり場? 兄さんがコートを貸してくれればいいじゃないですか。裸コートで。エロさ満点ですな(笑)

すみません。体力的にギブアップです。もうじき4時~。もうひとつのレスはまた後ほどに。

>のわこさま
安心させたところで申し訳ないんですが。
殺したら元も子もない事は読者側は分かっているんですが。
果たして本当に金歯野郎がそれを知っているかどうかっていう点だけが、ちょっと不安なんですよね…。

昔々の…私が高校生ぐらいの時の思い出ですが(笑)
友人達とやった心理テストで『あなたは今、牛,馬,羊,獅子,猿を所有しています。これから荒野を越えて行かねばなりません。処分する動物の順番と最後に残った動物を答えて下さい』という内容なんですけどね…当時から身も蓋もない性格だった私は「家畜や猛獣飼った事ない人間が扱えるかぁーっ!(怒)」と叫んで猿以外その場で叩き売りました(笑)(猿は従妹が飼ってたピグミーちゃんの世話した事あったんで)
確か猿は『友達(友情)』で最後に残ったのが、一番大事にするものなんですが(ホントかよ/笑)

第100話の時点で『お父様』を除外して残ったホムンクルスは『プライド』『ラース』『グリード』…さて最後に残るのは誰だろ?(笑)
…これで荒川先生の心理がわかったりして?!(笑)

>丙午さま
私なら、肉食獣は肉が硬いとか酸っぱいとか言うからとっとと処分し、ここは捕食対象の(食うこと前提かよっ)草食動物で、尚且つ足が代わりとして有用な奴を残しますね。となると馬か。どこまでも利己的な(笑)。

どういう順番に殺せば、読者の食らい付きがいいかを計算する、という意味では心理テストかもしれませんね。というか読者との心理合戦?

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