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ガンガン2010年6月号 鋼の錬金術師第107話「最後の戦い」ネタバレ感想

ネタバレ回避文です。ちょっと遅くなりましたが原作感想です。とうとう残すところあと1話、なんですよね。
水島版の感想はずっと公式掲示板に書いていたから、わざわざブログを立ち上げるのも面倒だったのでマンガの感想を書くつもりなんて初め無かったんだよなぁ。
それが、公式は携帯からのみの受付に変わり事実上書きこみ出来なくなり、劇場版の感想をどこかで発散したくてブログを立ち上げたのたが2005年の8月。
ところが、真理の扉の前に生身のアルがいたのが嬉しくて堪らず感想を書いた。それが53話「魂の道標」。
だから読み始めた時期より、感想を書き始めた時期はちょい遅め。
それでも、何のかんので全話の半分は感想を書いたことになるんだなあ。
 
ということで感想行きますっ。
 
 
・リザ
あー、そうだ、貧血だ。
あんだけ血を流して、ただ止血しただけだから、根本的に血が足りてないんだ。
頸動脈が切れたんだから、かなり出血したはず。
おい、マスタング気づいてやれよ。って先月まで私も気づいてなかったが。
戦い終了と同時に腕の中でカクン、なんてパターンだけ願い下げしたいな。
 
  
 
・表紙
エドとアルの拳が付きそうで付いていないのは、どんだけ蛇の生殺しなんでしょうか? ちくしょうっ。
  
ここにいるのは多分「約束の日」の為に動いた人たち。
だから、顔が写っていないのは、生き死にに関係なく「約束の日」の為に自分がやるべき事をすべてやり終えた人たちって事になるのかな。
  
右上からぐるっと時計回りに、ヒューズ、フー、ハボ、ピナコ、ウィン、バッカニア、キンブリー。
みんな、お疲れさん。
 
活躍してない代表格ブロッシュっ。来月号こそ動いて欲しいぜっ。
   
  
  
・大総統府
煙の中うっすらと建物の影が見えている。
上階だ。上階だけが抉られた跡。
フラスコの中の小人は、地上から地面を抉るような力を放ったにも関わらず、その攻撃は真っ直ぐ進まず、浮き上がったんだ。
射出されたものはもう跳ね返せない。
だから。ホーエンハイム(もしかしたらアルも?)は上空に反らしたんだ。
エドとイズミだけを助けたわけじゃない。
その建物の中、さらにその建物の向こう側の人までも助けようとしたんだ。
それがあの先月号の「ドパッ」だったのかなぁ(まだこだわってたんかい・笑)。 
   
 
 
・「私の力とそれを使うために中尉が必要だ」
なんかこの人さりげに開き直った?
リザの手を引っ張るは、肩を抱くは。
他人の目を気にしようがなくなった分フリーダムになってね?(笑)

なーんてね。
  
そう思わせることで、グリードたちに「あーもー、勝手にしろ」って思わせたような、そんな演技にも見える。
ホーエンハイムが第三研究所でランファンと組むことで単独行動をとったような、あんな感じ。
 
穿ちすぎ?
 
オリヴィエと違い、大総統府に部下を配していないマスタングは、大総統になる為に今、自分が動かなければ始まらない。
彼とリザに休んでろなんて、彼らにはあり得ないはずだ。
  
  
 
・「…どうだブラッドレイ 私の部下は強かったろう…?」 
こう言うとき、人は何故背中を向けて話すんだろう。
死を認めたくないわけでもないのに。
  
神様にお願いする時人が俯くのは、神様は空ではなく心の中にいると無意識に知っているからじゃないか、なんてのを読んだことがあるけれど。
   
じゃあ仏さん相手の場合は、魂が肉体に無くまだどこか
さまよっていると、無意識に分かっているからだろうか。
 
 
 
・スカー
倒れたのは気を失っただけ。そう簡単にやられるような奴とは思いたくない。
 

 
・「焔の錬金術師が来るぞ!!」
屈強なブッリッグズ兵が凍り付いたぞ。いったいどんだけ悪名を轟かせたんだ、マスタングっ(笑)
 
 
 
・「右へ五度修正!!」「距離50…、いえ53!!」
ホントにこれなんだっ。
先月感想に書いた「右舷」とかは、まあ冗談として。
ホントに鷹の目が照準を努めるとは。
 
しかし。
最新機器を手に入れた科学者って、やっぱりこんな感じなのかな。
色んな事が試してみたくてしょうがないというか。
開き直りなのかもしれない、虚勢かもしれない、今は考えたくなくて饒舌なのかもしれない。ん? それともいつもあんなだったか?
ホントの処は分からない。けど意外と元気で安心した。
  
しかし何だな。アームストロング少佐。
最初は横にいたのに、いつのまにかイズミの加勢に移動してる。
上司より、筋肉の友情をとったか(笑)。
  
 
 
・人間の戦い方
いろんな形でコンビネーションが生まれてる。
ザンパノとランファンが同時に攻撃を与え、間髪置かずにダリウスが攻撃。
イズミが壁で覆う直前にマスタングが火を放り込む。
そしてグリードが防御を解かせた処へエドが攻撃。
 
前にFAの感想に書い事なのだけど。
ホムンクルスは同じ戦場にいても決して仲間と組んで攻撃する事がなかった。
 
グリードは、もう変わり始めてる。
 
 
 
・「「等価交換」だと言うのなら 逆も可能なはずだ」
そんな事、分かってた。分かってたよ。
エドが右手を取り戻すって事が、どういう事なのか。
 
エドとアルが元の身体に戻る方法を友人と論議し合ってても「だからエドの右手だけは無理だよね」。
結局いつもそこで終わってた。
エドには悪いけど右手だけはあきらめて貰うしかないってずっと思ってた。
そんなこと、エドだって、アルだって、きっと読者だって分かってた。
 
今回、ふと思ったのは。
だから、二人は賢者の石を使うのを余計に嫌がってたのかな、って事。
自業自得なのに他人の命は使えない、という模範回答なだけではなく。
自分の(あるいは弟の)命を使えばエドの右手だけは取り戻せる事は分かっていて。
だけど自分の(弟の)身かわいさにそれが出来ない。そのくせ他人の命を使おうとするその浅ましさに嫌悪があったのかもしれない。
 
だからさ。もう赦されてもいいんじゃない?
アルは自分の魂でエドの腕を取り戻した。
自分の力で出来る事はもう充分やったよね。
 
賢者の石なら、マルコーさんと、ランファンが今は持っているの、かな? そして地下深くには腐るほどある。
それと、ホーエンハイムの中と、グリードの中と。
もう自分達を許してもいいんじゃないのか?

全部じゃなくていい、少しだけ。二人が救った命の分だけでいい。
もし神とやらが許さなくったって、周りのみんなはきっと許してくれる。
 
そして。
アルのフロント側の装甲の壊れ具合が、あの「母親だと思っていたもの」を想起させるのは単なる偶然だろうか?
  
エドの右腕とアルの魂が等価だというのなら。
アルの肉体とエドの左脚は、地中に眠るあの「母親だと思っていたもの」と等価でなければならない。
   
選択肢だけならいくらだって思い浮かぶ。
エドは一体何を選ぶんだろう。 
 
 
 
・「こんな事頼めるの 君しかいない」
遠隔操作が出来る唯一の存在だから。
メイがアルに惚れていると気づいていないから言えたのかな。いや分かっていても言ったような気がする。
だってやっぱり、今は、エドに右腕を返す事の方が大事だから。そう思うと色々萌えます(笑)。
 
ここだけ、メイとシャオメイの表情が違う。シャオメイの方が1コマ分早い。
 
 
 
・「何をする気だ アル……」「おい やめろ……」「アル…… おい……」「やめろーっ!」
それはアルの台詞だったはずだ。
雨の中、スカーとの戦いで。
自分の為に命を投げ出したエドにアルが言った台詞。
あの後、アルはこうも言った。
「生きのびる可能性があるのに、あえて死ぬ方を選ぶなんてバカのする事だ!!」
アルはいつだって「可能性がある」と信じてた。
アルはバカじゃない。
いつだって、今だってずっと「生きのびる可能性がある」方法を考えて戦ってきた。
だから。この行動は「死ぬ方を選」んだわけではないと。
エドには分かっているはずだ。
 
それにしても。
話がこうくるのなら、FAの5話「哀しみの雨」でくぎみーが「何言ってんだよ 兄さん」の演技を変えてきたのは正解だったな。
きっちりエドのこれと対になってる。
最後を「貴様ー!」に変えてしまったのが返す返すも残念か。
 
 
 
・「勝てよ 兄さん」
偶然にも。オリヴィエは、アルとよく似た言葉を口にしてた。
「必ず勝て!」
 
託したのは勝ち負けだけじゃない。
我の強い彼女のこと。
きっと。この場を譲らなくてはならない、悔しさすらも託したんだと思う。
   
アルも。同じなんじゃないかな、そんな事を思った。
 
「勝てよ」という台詞がアルらしくない。
2ちゃんでそんな話がでてた。
「っ」が抜けてんじゃないの?
「勝ってね」の方がしっくりくる。 
とか書かれてて。
おまえらそれ、くぎみーのキャラに引っ張られ過ぎだろって笑った。
だって私の頭の中では、くぎみーが普段アルの時しか使わないあの低めの声で「勝てよ」って聞こえたんだ。
 
「勝てよ」って。
オリヴィエと同じように。
  
自分が勝ちたかった。最後までこの場にいたかった。その悔しさをもエドに全て託して。
お願いとか、そんな優しい感情じゃない。
「兄さんに言ったら絶対反対される」事を、それでもやっぱりアルが今回も動いたのは、それが戦いに勝つのに一番の得策だと判断したから。
 
もうエドは、雨の中その身を犠牲にして自分を怒らせたりしない。身内を大切に思う余り交渉を決裂させるような事もしない。
何があっても勝つ方法を探す、その冷静さを身につけてる。自分を見失ったりしない。
 
もう二人はただそこにいて守るとか助けるとか、そんな関係ではなくなってしまった。それは少し寂しいけれど。
 
アルが誰よりも信頼し、そして誰よりも絶対に負けられない対等な存在、それがエドだから。
 
「死ぬ方を選ぶなんて絶対許さない」あの時エドを叱咤したように。
負けたりしたら絶対許さない。だから。
「勝てよ 兄さん」
アルはそう言ったんだ。
   
   
 
・真理
真理は世界の全てが見えるかもしれない。でも、未来が見えるわけではない。神が万能なら未来までだって見えるんじゃないのか?
なら、真理は神じゃない。
 
欲してもいない真理の扉と引き替えにした対価の要求。
機械的過ぎる。世界の全てを把握しているなら、そこに等価が存在していないことまで見えていたはずだ。
なら、真理は世界でもない。
 
真理は、機械的に、あまりにも機械的に、システマティックに物事を推し量っているようにしか見えない。
世界の大きな流れを川とするなら、まるで頑固にとどまっている大きな石のように見える。
すべてを受け入れる柔軟さに欠けているというか。
真理は、「世界」を騙るにはあまりに矮小過ぎる。
真理もまた「世界」というシステムの中のほんの一端、ほんの一握にしか過ぎないんじゃないんだろうか?
 
 
  
・「もういいのかい?」「うん あとは兄さんを信じる」
本当に。
もう鎧のアルはいなくなってしまったんだな。
 
水島版でも鎧アルがいなくなるシーンは描かれていなかったからね。今更ながら思っていた以上の虚無感。
 
アルの魂が身体に戻れて、エドの右腕が元に戻って、こんなに嬉しい事はないはずなのに。
鎧のアルは、もういないんだ。
 
鎧のくせに表情豊かで、笑うとどこか目尻が下がってるように見えて、怒るとすごく怖かった。一人の夜がもういやだって泣いてた。
動けばガシャガシャうるさいし、かと思えば足を組んだり腕を組んだりと使いこなし。
感覚のない身体で小さなものも器用に持ち上げ、中に入られるのは気持ち悪いって言いながらも、猫を飼ってはエドに怒られて。
頭のシッポが切られてカッチョ悪いて嘆いたり、ふんどしって言われると怒ったり、意外に鎧になじんでた。
なじみ過ぎて、自分の身を盾にする戦い方はカッコよくて、その無謀さが私は大嫌いだった。
 
もうそんな姿も見れないんだ。
生身のアルも好きだよ。だけどどこかこのぽっかりと胸に穴があいたような感覚はどうしようもない。
2001年から読んでたTつさんには負けるけど(笑)それでも2004年の頭から、6年半ずっと鎧のアルを見てきたんだ。だから、やっぱり、寂しい。
きっと、i miss you ってこう言う時に言うんだ。

君がいなくて寂しいよ。
 
 
 
・「来る 絶対に」
もうその表情は真理じゃない。
間違いなくアルだ。
エドが誰かを代償にするならこんな言い方しない。
エドに負荷を追わせるような事はしない。
エドがどうやって来るのか、アルには見えているんだろうな。
 
あ、そういえば、まだ混線は解けてなかっだんだね。
じゃああの急激な成長は機械鎧が軽くなったからなのか。
まあ成長期ってのを入れても、ねぇ。どんだけ重かったんだ?(笑)
でもあの描き方はやっぱりちょっとズルいよ。
京極じゃあるまいに。描くべきものは描く。描きたくないならそこまでコマを広げなきゃいいのに(ぶちぶち)。
 
 
 
・おまけ。「暁の王子」というか「黄昏の少女」に荒川先生の監修が必要だったのはこれがあったからなのかな。
人体錬成の通行料は、人一人の命と肉体でまかなえる。
それ以上を欲しない。人体錬成で人が死ぬことはない。
代価さえあれば、いつか帰る事は出来るんだ。
  
 
 
・右腕
メイのクナイ(でいいのか?)が右肩に配置された時、スカーに右腕を破壊された時とよく似た表情だと思った。
まったく予想もしなかったのに、この先何が起こるか一瞬で察知してしまったあの表情。
  
本当に、あの回のことばかりが思い浮かぶ。
   
戻ってきた右腕は、左腕よりも数段細く筋肉もない。
爪の先もギザギザで、健康状態があまり良くない事は見れば分かる。
「こんな身体で今闘えるわけない」んだよ、本当は。
はじけ飛ばされず残ってしまった金具は腕に刺さったまま。
 
錬金術は元に戻すわけじゃない。
理解し、分解し、再構築するだけなのだから。
レントゲンを取ればおそらく内部にも金具は残っているんじゃないのか? 
動かすだけで痛むかもしれない。
こんな右腕では殴っても威力が足りない。使いものになるわけがない。
 
それでも。
ただ錬金術を使う為に、手パンする為だけに、アルがとり戻してくれた、大切な右腕なんだ。
  
 
 
・エドの呼ぶ声
CHEMISTRYの「Piriod」が頭の中をずっと流れてた。
 
ずっとエドが叫んでたでしょ?
 
あれが、歌の中の…あれもスキャットって言うのかな?
♪心を繋ぐ強い絆は消して解けはしないさ
の後の「おおおお~」の部分。あれが重なって聞こえてくるんだよねぇ。
そこへきて最後に。
♪悲しみ怒り力に変えて運命はすぐそばに

あまりにぴったり過ぎてふるえが来た。
 
 
 
・「俺が欲しかったのは、こいつらみたいな仲間がったんだ」
グリードは、自分だけの仲間の元へ還りたいと思うんだろうか。
 
 
 
・「立てよ ド三流 オレ達とおまえとの 格の違いって奴を見せてやる!!!」
インタビューで荒川先生が、最後はもう決まっていると言ったのはこういうことだったのか?
世の中はすべて循環し円を描いているという言葉の通り、この物語もまた円を描くって事。
 
 

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