« FA宣言 | トップページ | カウントダウン »

鋼の錬金術師FA 第59話「失われた光」感想 ネタばれあり(原作ネタばれ含む)

溜飲下げる思いでした。
感・涙!!
まずは叫ばしてくれっ。
うおーぁぁぁぁぁぁっ。
原作での不満がほぼ、全て、見事に、回収されちゃったよっ。きゃぁぁぁぁぁぁーーー!!!!
すっげぇ嬉しいっ。 もうめっちゃ嬉しいよぉ。
大野木さん大好きだぁぁぁぁぁぁぁっ。
神だ、神過ぎるっ。言葉の魔術師だっ。師匠と呼ばせてくださいっ。
おしむらくは、もうちょっと絵がね(たはははっ)。まあ今回川上さん(イシュヴァール殲滅戦や、地下道の誓い 担当)だもんなぁ。
  
んでは感想行きます。
 
 
 
・「分かったよ 中尉 私は人体錬成はしない」
小手先での意思疎通じゃなかったよっ。
ガンガン2009年12月号 鋼の錬金術師第101話「五人目の人柱」ネタバレ感想参照)

ロイは勝機がある事を信じたわけじゃない。
ただただ、「リザ」を信用しただけだったんだ。
 
選択を迫られた時。
ロイの目線は定まらずあちらこちらをさ迷っていた。
徐々に広がっていく血だまり。
喉から手が出るほど欲しい賢者の石。
そしてリザ。その視界が虚ろになるほど見つめて。
そして。その瞳が上に動いた直後。
ロイはまるで置いてきぼりをくった犬のような情けない顔をした。
5901
こちらから見えていないリザの表情はきっと。
自分を助けるなんて言うな。
勝機はある。もしまた人の道を踏み外す行為をしでかしたら今度こそ撃ち殺してやるって。
きっとそんな表情だったんだと思う。
 
勝機はあると鷹の目はいう。でもそれが本当かどうかロイには確証が持てない。
もしかしたらリザはロイを信用させておいて、自分の死と引き替えにロイを助けようと目論んでいるかもしれない。そうではないという保証はどこにもない。
ロイを殺した後自分も死ぬと、己れの死に冷酷な彼女の事だ。
もしかしたらと。その気持ちが拭えない。
 
でも、「死なないように出来ている」と彼女は言った。
だから。ただその言葉を、その言葉だけを信じる。

リザは死なない。自分達はこの窮地を切り抜けられる。
リザのアイコンタクトに嘘はない。
 
リザを、信用する。
だから「私は人体錬成はしない」。

この台詞がまたいいっ。文法的にはおかしい。でも、ここは「私は」が重要なんだ。
「私は」中尉の信頼を裏切るような事はもうしない。
「私は」決して人の道を外れた行動はしない、信頼しろ。

だから。中尉も私の信頼を裏切るな(=死ぬな)と言っているようで。
 
はぁぁぁ、カッコいい~。

原作からほとんどいじってない。なのにこうも変わるものなんだ。
ロイの視線とロイの表情ひとつ追加。
台詞のワンセンテンス追加。
本当にこれだけで、これだけで、ここまで印象が変わるなんて。
あああ、すごい。
これが荒川先生が描きたかった姿なのかなぁと思うとちょっと悔しい。
マンガでも読みたかったよ。
 
 
 
・顎外れそう
呆れかえってる金歯野郎の横で、どこまでも無表情なおっさん
この対比いいなぁ。
5902
 
 
 
・「そんなことだから貴様は足元をすくわれるんだ」
挑む目。
ロイの顔がもう完全に勝機を確信してる。笑みに余裕がある。
5903
これは、挑発なんじゃないのか?
 
画面からは見えないけれど。
金歯野郎が釣りあげられるタイミングといい。
もしかしてロイからはもう、ジェルソが見えていたのかもしれない?
 
原作の感想の時のコメントレスで、ロイのこの台詞を言われたら自分だったら上下左右360度己れの回りを見回すって書いたのだけど。訂正する。
 
自分が他人に何をしたのか分かっていない。
実験動物のように人を扱っておきながら彼らが自分に感謝していると本気で信じている。
自分は大総統をも作りだした男。自分は完璧。自分最強。
自慢の駒達が守るこの身に危機が及ぶはずなどない。
 
そんな自尊心の塊だから、それをあざ笑うロイの挑発に食らいついた。
ロイの言葉に気を削がれ頭上の殺気に気づかない。
それこそが、ロイの狙いだったのかもしれない。
 
 
 
・大総統候補
釣りあげられた金歯野郎を見上げ、おろおろしているのが面白い。
なんだか、三次元世界から二次元移動しか出来ないコマを見てるみたい(笑)。
 
大総統候補だった彼らに護衛なんてマニュアルは与えられていなかっただろうし。
さらに、倒すべき敵が命令者を捕え頭上高くにいる、なんて特殊シチュエーションは、教育を施した彼らにも想定外だったろうしな(笑)。
ま、そんなキメラを作っておいて想定外なんてのも、ちゃんちゃらおかしな話だが。どこの世界も縦社会の悲しさだねぇ(笑)。
 
 
 
・ロイの反撃
足刺したよ。
5904
刃渡りの長さからして、原作通り首を付き刺すってのが元々無理っぽかったわけで。
マンガならそのコマをすっ飛ばせばごまかしも利くけど、アニメじゃそれも出来ないからかな、と一瞬思ったんだけど。
アニメでもその辺りはアップでごまかしてたわ(笑)。
結局この3話、ロイが大総統候補を殺した絵は一枚も無かったって事になる。
ってことはやっぱり。
ロイはそれが人間であれば人殺しはしない方向って事でファイナルアンサー?
 
 
 
・賢者の石
これだよ、これっ!
私が見たかったのはこれなのっ!
5905
思わず手を叩いて喜んでしまったよ(端から見たらたら危ない奴)。
賢者の石にすら頓着せず近づく敵を薙ぎ払い一心不乱にリザを目指す。
抱き上げた際も、背後からの攻撃に気が付かず、助けて貰ったお礼すらリザの意識が戻ったあと。
 
原作とのあまりの違いに喝采をあげた。
別に私はまったくもってロイアイはどうでもいい人間ですけど。
でも、ここは重要だろ。
こういう奴じゃなきゃ、リザは身体を張ってロイに仕えたりしないっ。
 
 
  
・メイ
右往左往するさまがちょっとギャグ入ってて可愛かった。
ところで、アラレちゃんみたいなこの手は誰の趣味ですか?(笑) 
5906
 
 
 
・「あんまりギュってやったら」
さすがにこれはカットだよな(笑)。
マンガと違って、アニメは同じ画面にシリアスとギャグは同居出来ないもの。
 
 
 
・「人体錬成なんてしたら撃ち殺してやる、てな形相で君が睨むのでね」
原作ではこれはリザを笑わせるジョーク程度に描かれてた(あるいはジョーク程度にしか読めなかった)けど、大野木さんはこれを「本当」にした。
リザは、自分が瀕死状態であろうと、ロイに人として道に外れた行為を許さなかった。
 
だからこそロイの、大総統への返答「止めてくれる者や正しい道を示してくれる者」という台詞が生きた。
なるほど。
これなら「成長」と言われてしっくりくる。
  
原作で引っかかっていたのは、
・勝機があると分かっていたから、ロイは人体錬成の道を選ばなかっただけじゃないのか?
・勝機がなくとも、ロイが人体錬成をしなかった保証はどこにもない
・だから「成長」と言われても納得がいかない
そこが焦点だった。

リザをとるか、国をとるか。その究極の選択が見たかった(そういえば、マルコーは村と国とで村を選択し、エンヴィーに愚か者呼ばわりされたんだった)。
 
まさにそこが改変されてきた。
 
ロイが人体錬成を選ばなかった理由はリザから「勝機あり」の目配せを受けたからじゃない。
リザがどんな事があっても人体錬成するなとロイを睨みつけたから。
  
リザの合図は信頼していいものなのか、否か。
本当に勝機はあるのか。
もし、リザの合図を信じたが為にリザが自ら死を選ぶような事にならないか。
  
究極の選択をそこに置いた。
そして、ロイがリザを信じることで道は開けた。
  
人を信頼するから、信頼は返される。 
誰かを犠牲にせずとも進める道はある。
  
最後は「等価交換」を壊す方向に持っていくと、荒川先生はずっと言ってきていて。
それはいわゆる無償の愛と言われる家族愛っていう方向に持っていくんだろうなと思ってた。
  
けど違うのかも。
何かを得る為に同等の代価を支払うのではなく、相手に与える事で与えられる何か。
 
それは等価交換であって等価交換じゃない。
「情けは人の為ならず」? 
犠牲ではなく……。なんだろう? 相手を思う気持ち。 「信頼」とか、「情」なのかな。
  
そして。これは、のちの。
アルがエドに右腕を返した、あの選択にも通じるものがある。
  
つぎはぎにしか見えなかったこのシーンに、見事一本の筋を通してみせた。
パズルが最後の1ピースまでカッチリ収まってる。
 
原作の訳の分からなさ。不満はあまりにも大きかったから。
ここを、絶対FAで改変して欲しかったっ。
そして、荒川先生が何をを描きたかったのかを知りたかった。
半分くらいは、無理かなとも思っていたんだけどね。
だって本当に荒川先生がこれによって何を言いたかったのか、私にはまったく分からなかったから。
荒川先生本人すら描けなかったものを、他人がどうこう出来るものなのか。
 
荒川先生に色々尋ねたんだろうか? それともやっぱり年の功?(笑)

よくぞ、本当によくぞここまで。こんなに綺麗にまとめあげてくれた。本当にすごいっ。
  
 
  
・賢者の石の小瓶
そういえば。
あれほどに生き汚くどこまでも生き延びようとしていた人だったのに。
賢者の石を使おうとは思わなかったんだろうか。
錬金術師ならぬ身に治療は無理だとしても。
動脈注射(か?)がOKなら頓服だってOKだったかもしれないのに。
そこに生き残る望みを掛ける気はもうなかったのかな。
それとも彼はあくまでも、自分の命で戦う事にこだわりたかったのかな。
 
 
 
・「思い通りにならなくて腹が立つ」
ここの台詞の抑揚がね、もう本当に想像していた通り。
ヒューズの葬式でエリシアが泣きわめく様子に腹が立ったと言っていた時とはまるで違う。
どこか愛おしい我が子の成長を喜んでいるような声音が嬉しかった。
 
 
 
・Aパート アイキャッチ
おお、まさに美女と野獣。
カッコいい―。
でも、ゴリさんの右手がちょっと気になります(爆)。
5907
  
 
 
・Bパート アイキャッチ
ふふふ、この思わせぶりなポーズは、次週への伏線だね。
5908
 
  
 
・「固定しました どいていなさい、ラース」
ホムンクルスとしてはプライドの方が年上。
プライド(としての)の最期をもう原作で見てしまった後なだけに。
この命令口調が寂しい。
本当の本当は、ラースの事も父として慕っていた、そう思うから。
 
 
 
・「親玉の所だよ」
び、び、びっくりした。
エドどうしたんだ? 口調がやけに優しいじゃないかっ。
普段だったら「前だ」とか紋切り口調なのに……と思ったら原作からだった。
そうか「よ」の解釈が違うのか。
 
 
 
・「いや 手も足も」
ああ、これは上手いや。
アニメの場合、ここでおそらくギャグは入れられない。シリアスとギャグの起伏が激しくなりすぎるから。
だからエドが足を掴むような真似は出来ない。
代わりにエドは触れず言葉だけでロイの手足が無事な事を告げる。
そうすることで、ここが暗闇ではないことを、ロイに気づかせられる。
 
 
 
・「明かりは 明かりはどこだ?」
見えないと分かっていながら何故、歩こうとしたのか。
その矛盾部分がフォローされてたよ。
うん、まだこの時点でロイは自分の目が見えないと自覚していなかったのか。
まあ、なら普通目がなれるまで、動かない可能性の方が高いような気もするけどね(いや、それやると話が先進まないから・笑)。
 
 
 
・「納得いかねぇ」「そんな筋の通らねぇ真理は認めねぇ」
わはは、まさにこれがオリヴィエとイズミが言っていたダダっ子の理屈。
オリジナルシーンにあったオリヴィエの台詞がきちんと伏線になっている。
理不尽を許してはいけないのだよ。
 
そういえば、今更だけど。
今まで人体錬成で血を流してないのってロイだけだよなぁ。
アルは流しようがなかったから置いとくとして。
エドもイズミもジュドーも血を流している。

人体錬成は肉体の一部を持って行かれるのが通例で、視神経だって間違いなく肉体の一部ではある。
また、手パンが出来るって事は真理の扉をくぐり知識も手にしているわけだ。なら。
目が見えなかったから扉の中身は知りませんってわけでも無い…んだよなぁ。
 
それでも、物理的に目に見える形で切り取られたわけじゃないし痛みも無し。
あまりに他の人たちと違い過ぎる。
さて、そこで。
 
ちょっと気になるのが、ロイの台詞。
「真っ白な空間の扉の前に放り出されて」
「私が人体錬成をやると思うか」
ミステリだったらこれ、完全に叙述トリックなんだけどなぁ。
一言も、扉をくぐったとか、人体錬成をしたとは言ってないもの。
(いや、エド達が知らないだけで、確かに金歯野郎が人体錬成されてるわけだが)

んー。こりゃ考察っつうより完全に妄想だけど。

真理の扉の前のアルを見てことさら思ったのは。
真理はやっぱり「俺はお前」なんだ。敵対する存在じゃない。
ただ。    
エドは自分に厳しいから、エドの真理は自分に厳しく。
アルは人に優しいから、アルの真理は人に優しい。
もし、そうなのだとしたら。
ロイは身内以外に狡猾だから、ロイの真理は身内以外に狡猾、なのがいい。

本人の意志に関係なく開いたのに。
勝手に知識を与えておいて代価を払えなんざ不当だ。
代価はお父様とやらが払うべきだ。
戦いが終わったら引き渡してやる。
思う存分対価をそいつからとっていけ。
とか言って、とりあえず担保として、一時的に見えなくなっているだけ。
とかね(笑)。

うーん。さすがに無理だろうなぁ。色々矛盾ありありだ。 
 
 
  
・ラースvsスカー
ここへ来てまだ新曲BGM出しますか。温存してるなぁ。
「lapis philosophorum」の別バージョン?
バイオリン曲といい、やっぱりFAはこれがメインテーマなんだなぁ。
  
足を揃えるのがちょっと、カマっぽいのが難ですが。
いや、足を揃えたいなら、普通に45度でも開いてくれれば恰好は付くと思うのだよ、うん。
 
 
 
・「アルフォンス様 目を覚ましてください」
そうだっ。
この中でメイだけだ。メイだけが、アルが意識を失った時の事を知っているんだ。
魂を引っ張られているかもしれない、その事にメイだけが気付いてる。
だからこそメイの心配ぶりは、エドやイズミを上回っているんだ。
 
やばい。
メイがあまりに必死に呼ぶから。
今月号のガンガン思い出して、それだけで泣きそうになった。
 
 
 
・「なんだよ この細い腕」
もっと冷静に、冷たく静かに怒る感じかと思ってた。
本当に、焦がれて、焦がれて、ずっと元の身体に戻れる事に焦がれてきたんだ。
「今はだめだ そんな身体じゃダメだ」の台詞も原作はもっと戦う者の視点だった。戦うのにこんな身体は使えない。
今戻るわけにはいかない。それを冷静に受け止めていた。
  
FAのアルは、戻りたくて戻りたくて仕方がない。
だけどダメなんだ。あきらめるしかない。
あきらめるんだ。
自分に言い聞かせるように繰り返す言葉が聞いててつらい。
 
 
 
・「あっちに戻りたい? その身体であっちに戻りたい? 行くなら止めない」
5909
後ろの扉を見せる為ではなく、鎧アルから顔を背ける。
悲しみに沈んだ表情を、鎧アルに見せない為に。
 
アルが元の身体に戻りたいと思っていたように、アルの身体もまた魂を取り戻したかったんじゃないのかな。
 
うん。バリーの肉体が魂を求めた時は、暴力的だったから「器だけの存在は怖い」ってそう思っていたのだけど。
そうだった。バリーの肉体は魂を受け入れた後、喚起の涙を流していた。
肉体だってアルの魂と離れたまま、ずっとずっとこの時を待っていたはずだ。
ずっとずっと恋焦がれてたんだ。
 
だから。まるで2人のアルが恋人同志のように見えた。
 
 
 
・バンク
バンクじゃない、バンクじゃないのは確認した。
けど、なんか動きが変ー。
ここっ。
5910
一度引っ張っられて、また戻るってどういう動きよ。
頑張って前のめりになってる風でもないのに。
いきなり切り替わり過ぎっ。バンクに見えるー。
 
 
 
・生アルのナレーション
これ、すごい良かった。
反響していない今のアルの声。つい聞き入っちゃうけど。
その台詞の中には、水島版のアバンのナレーションを思わせる響きがあった。
 
これからの災厄への予兆。
みんなと戦う為に戻る。そのアルの決断が災いを引き起こす。
そこへ「5人揃った」の声。
生アルの台詞が何を差していたのか、間髪いれず繋げた分、より分かり易くなっている。

そして次号はついに、コミックス追い抜くんだね。
下手するとAパート途中でもう行っちゃうかも???

« FA宣言 | トップページ | カウントダウン »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

« FA宣言 | トップページ | カウントダウン »